
「提案書を作るのに時間がかかりすぎて、残業続きだ…」
「商談ではうまく話せても、相手の反論に詰まってしまう…」
営業活動において、こんな悩みを抱えていませんか?営業におけるこのフェーズは特に“属人化”しがちですよね。その悩み、あなたがいつも使っているAI(ChatGPTでもCopilotでもGeminiでも)を正しく使いこなすことで、一気に解決できるんです。
この記事を読めば、あなたもAIを最強の営業アシスタントとして使いこなし、提案の質を上げ、成約率を高める「型」を手に入れることができるようになります。
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目次
提案・商談フェーズは“属人化”の塊
なぜ、営業成績に大きな差が生まれるのでしょうか? その最大の原因が、提案・商談フェーズの「属人化」です。ベテランと新人の差が最も色濃く出るフェーズと言っても過言ではありません。
- トップセールスは、顧客の課題を的確に捉え、論理的で感情に訴えかける提案書を短時間で作る。
- 一方、多くの営業担当者は、「説明が長い」「結局何が言いたいのか分からない」「相手の関心事に刺さらない」提案に終始してしまいがちです。
この「暗黙知」や「センス」で片付けられてきた領域こそ、AIの最も得意とするところ。Claudeの論理構築力、ChatGPTの表現力、Geminiの連携力を組み合わせれば、“誰でも伝わる構成”を高いレベルで再現することが可能になるんです 。
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営業リサーチをAIで自動化する方法|顧客分析・競合調査・商談準備を効率化
「商談準備に追われて、提案の中身を考える時間がない…」 「顧客のことを調べたつもりでも、いつも情報が浅くて刺さらない…」 こんな悩みを抱える営業(セールス)の皆さん、多いんのではないでしょうか。私もデジライズで多くの企業…
伝わる提案書構成をAIで生成する
まずは、提案書の「骨格」作りです。難しく考える必要はありません。あなたがいつも使っているAIに任せましょう。
「問題 → 原因 → 解決 → 効果 → 投資対効果」構成

💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
刺さる提案書には共通の「型」があります。それが、「顧客の課題(Problem)→ その原因(Cause)→ AIによる解決策(Solution)→ 具体的な効果(Effect)→ 投資対効果(ROI)」という流れです。
顧客からヒアリングした内容や課題をAIに読み込ませ、この「課題ベース」の構成案を一気に作らせます。
【プロンプト例】
# 役割
あなたは、中小企業向け人事システムを提案するトップ営業コンサルタントです。
# 目的
顧客の課題を起点とした「問題 → 原因 → 解決 → 効果 → 投資対効果」の構成で、最も顧客に響く提案書の構成案を作成する。
# 実行タスク
以下の【入力情報】を元に、提案書の詳細な構成案と、各パートに含めるべき要素を出力してください。
# 入力情報
{ここに顧客のヒアリング情報や課題、背景資料を貼り付け}
# 出力形式
以下の項目を含む構成案を、具体的な中身と共に生成してください。
- 導入背景(顧客の課題)
- 根本原因の分析
- 解決策の提示
- 期待される効果
- ROI(投資対効果)見込み
- 導入ロードマップ
文章表現を“営業口調”に整える
💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
AIが作った「骨格」は、時として硬すぎたり、逆に丁寧すぎたりします。
- 例:「〜かもしれません」→「〜と考えられます」
- 例:「〜できると思います」→「〜を実現します」
AIが作った構成案をもう一度AIに渡し、「より顧客の導入意欲を掻き立てる、プロフェッショナルな営業口調に調整して」と指示するだけで、文章の“血肉”が通います。
スライド素材・グラフを生成
💡 おすすめAI:Gemini / Claude / Manus / Genspark
提案書の構成と文章が決まったら、最後はビジュアル化です。 ここでゼロからPowerPointを開く必要はありません。スライド作成は、それに特化したAIや、連携機能が強力なAIに任せるのが一番の近道です。
- Gemini / Claude: GoogleスライドやPowerPointにずれなく落とし込めるのでAI初心者におすすめです。構成案を元にスライドのたたき台を自動生成できます。「コスト削減率」などのグラフ作成も得意です。
- Manus / Genspark: これらはプレゼンテーション資料の作成に特化したAIツールです。デザインやレイアウトまで含めて高品質なスライドを生成してくれます。ただし、GoogleスライドやPowerPointに落とし込む際にずれが生じてしまうので、少し扱いずらいかもしれません。
AIで営業トークと反論処理を自動生成する
提案書という「武器」が用意できたら、次はそれを使いこなす「技術」、つまり営業トークと反論処理です。これもAIで自動生成・仕組み化してしまいましょう。
“反論テンプレ”を作る
💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
商談で必ずと言っていいほど出てくる反論。「予算がない」「今忙しい」「他社比較して検討したい」。これらにどう切り返すかで、成約率は天と地ほど変わります。
あらかじめ想定される反論をAIに入力し、理想的な切り返しトークのテンプレートを量産させましょう。
【プロンプト例】
# 役割
あなたは、トップセールスであり、BANTCH情報を巧みに聞き出すヒアリングの達人です。
# 目的
商談で想定される反論に対する、理想的な切り返しトークスクリプトを作成する。
# 入力情報
{想定される反論リスト(例:「予算がない」「他社比較したい」「今忙しい」)}
# 実行タスク
上記の反論ごとに、以下の2点を出力してください。
- 理想的な切り返しトーク
- 相手の気分を害さない、柔らかい表現の具体例
ロジックを補強する
💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
AIが作ったトークスクリプトに対して、「なぜ顧客はこの反論をすると思う?」「この反論の裏にある根本的な懸念は?」とさらに深掘りしてAIに分析させることで、トーク内容の裏付け(ロジック)が格段に強まります。
ロジックがわかることで、頭にも残りやすくなるので、実際の商談で忘れることも少なくなるでしょう。
AI音声連携で商談練習
💡 おすすめAI:ChatGPT (Voice) / Gemini (Live機能)
テンプレートを作るだけでは意味がありません。それを自分の言葉として「話す練習」が必要です。 ここは、テキストチャットではなく「AIの音声会話機能」を使うのが圧倒的におすすめです。
ChatGPT 音声モード(スマホアプリの会話機能)や、GeminiのLive機能を利用しましょう。AIを商談相手に見立てて、作成した反論処理テンプレを実際に口に出して練習するんです。このリアルなシミュレーションが、あなたのトークスキルを劇的に向上させます。
以下のプロンプトを、音声会話機能を開く前に打ち込むことで、内容をインプットしてから始められます。
【プロンプト例】
# 役割
あなたは、{商談相手の企業名}の{相手の想定役職(例:人事部長)}です。 私は、あなたに{こちらの提案商材(例:人事システム)}を提案しに来た営業担当です。
# 商談相手のペルソナ
- 非常に多忙で、時間にシビア。「結論から話してほしい」と思っている。
- こちらの提案には懐疑的。「またよくある営業か」と思っている。
- コスト意識が非常に高い。
{その他、想定される顧客の状況を追記}
# 実行タスク
これから商談のロールプレイ(音声会話)を行います。あなたは上記のペルソナを厳格に守り、私が{こちらの提案商材}を提案するのに対して、現実的で少し厳しめな反論(例:「予算がない」「他社と比較したい」)を返してください。私がその反論にうまく切り返せるかテストしてください。
私から「こんにちは、〇〇様。本日お時間いただきありがとうございます」と話しかけますので、ロールプレイを開始してください。
商談練習が終わったら、音声会話を終了し、次のプロンプトを打ち込んでみましょう。そうすると、しっかりと批判的な評価が返ってきます。「批判的」のような単語を入れることで、AIが我々にひいきした評価を下すことがなくなります。
# 役割
あなたは、一切の遠慮や忖度をしない、超一流の営業コーチです。
# 目的
先ほどの商談ロールプレイについて、私のパフォーマンスを「批判的」かつ「建設的」に評価し、改善点を明確にする。
# 実行タスク
先ほどのロールプレイの会話全体を踏まえ、以下の項目について、具体的な発言内容を引用しながら厳しくフィードバックしてください。
- 良かった点(Good): 評価できる点を1〜2個挙げてください。
- 改善すべき点(Bad): 最も問題があった点を3つ挙げてください。なぜそれが問題なのか、顧客心理に基づいて解説してください。
- 具体的な改善案(Next Action): 「改善すべき点」に対して、具体的にどのようなトークや振る舞いをすべきだったか、模範解答を示してください。
実際に音声会話をし、レビューさせてみました。かなり的確に弱点を突いてくれています。

商談録音をAIに投げて、提案改善の“答え合わせ”をする
さて、ここからが本番です。AIで準備した提案書とトークを持って商談に臨みます。そして、その商談こそが、次の提案を最強にするための「最高の教材」になるんです。

NottaやTLDVで商談を自動録音・文字起こし
💡 おすすめAI:Notta / TLDV
商談中は、議事録作成に気を取られてはいけません。顧客の反応に集中すべきです。
NottaやTLDVといったAI文字起こしツールを、ZoomやGoogle Meetに連携させておきましょう。これだけで、あなたが話した内容も、顧客が話した内容も、発話者を区別して自動でテキスト化してくれます。
🧩 ポイント 提案の精度を極限まで上げるには、“商談内容の再現性”を高めることが何よりも重要です。その全ての材料となるのが、この「正確な音声記録(文字起こしデータ)」です。
【AI専門家が厳選】AI議事録ツールのおすすめ3選。コストを1/10にする裏技も解説
今回は、フォロワー17万人のAI専門家である私が、本当に使えるツールを3つだけ厳選してご紹介します。さらに、高価なツールの機能を、コストを1/10にできる生成AI活用術も解説します。 この記事を読めば、あなたの会社に最適…
議事録を渡して“商談分析”を実施する
💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
商談が終わったら、NottaやTLDVが出力した議事録(テキストファイル)を、そのままあなたがいつも使っているAIに放り込みます。 文脈を正確に把握した上で、「顧客がどこに反応していたか」「どこで熱量が下がったか」を分析させます。
【プロンプト例】
# 役割
あなたは一流の営業コンサルタントです。
# 目的
商談の成功・失敗要因を分析し、次回の提案を改善するための材料を抽出する。
# 商談ログ
{ここに会議の文字起こしを貼り付け}
# 実行タスク
商談ログをもとに、以下の点を分析・抽出してください。
- 顧客が最も関心を持っていた課題トップ3
- 顧客が難色を示した(または断られた)理由
- 私が説明を改善すべきだったパート
- 再提案時に強調すべき要素(次回アクションプラン)
「次こそ刺さる」再提案の構成案を作る
💡 おすすめAI:あなたがいつも使っているAI
AIが導き出した「分析結果」は、まさに宝の山です。これは、一度目の商談で「なぜ刺さらなかったのか」「顧客が本当に知りたかったのは何か」という答えそのもの。この分析結果(=顧客の懸念点や興味ポイント)を使い、今度は同じAIにこう指示します。
「この分析結果を踏まえて、顧客の懸念を完全に払拭し、関心事にフォーカスした再提案用の資料の構成案を新しく作成してください。」
これで、「商談 → 分析 → 改善」という、トップセールスマンが頭の中で行っている“次こそ勝つため”の思考プロセスを、AIの力で完全に自動化・仕組み化できるのです。
👇商談後フォローのAI活用はこちら
【2025年版】営業の後処理をAIで完全自動化|議事録・フォローメール・日報のプロンプト付き
「商談は盛り上がったのに、議事録とフォローメールを作るのに深夜までかかっている…」「営業活動後の“後処理”が多すぎて、次の提案準備ができない…」 多くの企業で営業の生産性が課題になっていますが、その最大のボトルネックは、…
まとめ:AIを「提案の型化」に活かす
いかがでしたでしょうか。
これまであなたが一人で悩みながら時間をかけていた「提案・商談」プロセス。AIの特性を難しく考える必要はありません。あなたが普段使っているAIを武器に、その準備から改善までのループを劇的に効率化するイメージが湧きましたか?
これまでトップセールスマンの「感覚」に頼ってきた営業活動は、もう終わりです。AIを使いこなし、提案を「型化」することで、チーム全体の営業力を底上げしましょう。
ぜひ、この記事を参考に、まずはあなたの次の商談準備からAIを取り入れて、その革命的なパワーを体感してみてください!
デジライズでは、生成AIの導入研修を行っています。個別のミーティングで業務内容をヒアリングし、現場で本当に使えるAI活用法を一緒に考えるところからスタートします。実際に使えるように、AIの専門家が伴走いたしますので、AI担当者がいない企業様でもご安心ください。
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