顧問先への解説資料作成を3時間から1時間へ。創業50年の税理士事務所が、AIを「優秀な部下」として使いこなすまで

税理士法人あさひ会計事務所 様

税理士法人あさひ会計事務所

導入前の課題

  • デジタル活用はメール利用などの基本的な範囲に留まっており、時代に即したIT基盤の構築と、業務効率化が急務となっていた
  • 地域特性として中古車輸出業(ヤード)を営む外国人経営者の顧問先が多く、アラビア語やペルシャ語などでの複雑な税務説明に多大な工数を要していた
  • インボイス制度など頻繁な税制改正に対し、情報の要約や資料作成を効率化し、顧客対応の質を維持する必要があった

導入後の効果

  • 研修を通じてAIへの心理的ハードルが解消。検索の代替から「思考のパートナー」としての活用が進み、組織のマインドセットが変化した
  • 資料の翻訳・要約により、ペルシャ語やアラビア語での説明資料作成が可能に。外国人経営者とのコミュニケーションが極めてスムーズになった
  • 制度改正の情報をAIで要約。3〜4時間かけていた解説資料作成の構成案作りが1時間〜1.5時間に短縮され、業務スピードが向上した

目次

    会社紹介

    あさひ会計事務所は、千葉県四街道市を拠点に約50年にわたり地域に根差してきた税理士事務所です。四街道を中心に、佐倉市、千葉市、市原市、白井市、八街市など近隣エリアの法人約180社、個人事業主約100名を幅広く支援しています。

    現在は、創業者から次世代へのバトンタッチを支える事業承継支援に加え、資金調達や事業計画策定など、地域企業の永続的な発展を支えるパートナーとして伴走しています。

    生成AI導入前の課題感

    四街道で50年にわたり地域に密着してきた当事務所において、本格的なデジタル化へ舵を切る大きなきっかけとなったのは約2年前でした。当時の環境は、対面重視の温かな文化が根付く一方で、実務プロセスの多くにアナログな側面が残り、デジタル活用もメールのやり取りなど基本的なものに留まっていました。

    地域企業の経営を支える立場として、まず自社がDXを体現しなければならないという危機感に加え、地域特有の切実な課題もありました。周辺に多い中古車輸出業の外国人経営者の方々へ、言葉の壁を越えて複雑な税務スキームを正確かつ迅速に伝えるための「新しい手段」を模索していたのです。

    生成AI導入研修後の効果

    研修の導入は、当事務所にとって単なる検索を超えた大きな転換点となりました。

    最大の成果は、外国人経営者への対応です。アラビア語やペルシャ語といった専門外の言語でも、AIを介して資料を顧客の母国語に合わせた説明文へ即座に変換。コミュニケーションが円滑になり、顧客の理解と信頼が深まりました。

    また、税務改正の情報収集も加速しました。インボイス制度等の複雑な内容をAIで要約し、顧問先への解説資料やレポートの「叩き台」を迅速に作成。ハルシネーションへの警戒を怠らず最終確認は人間が行う運用を徹底しつつ、AIを「優秀な部下」として活用することで、業務全体のスピードが向上しています。

    今後の展望

    現在は、会計ソフト自体の連携機能を活用して入力作業の自動化を行っていますが、今後はさらにAIを深く組み込み、AIが計算ミスや記載漏れを事前に洗い出す「一次チェックの自動化」や、他社比較などの経営分析への活用を目指しています。

    「AIを使いこなせる会計事務所」として自社の生産性を高め、そこで創出した時間を、顧問先の経営課題を解決するための「対話の時間」へ充てます。テクノロジーを武器に、地域企業のDX支援も含めた新しい時代の会計サービスを四街道から発信していきます。

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