チャエン

株式会社DigiRise 代表取締役

チャエン

「音声入力って速いのはわかるけど、結局あとから修正するのが面倒で使わなくなった…」
「ChatGPTに毎回コピペして整形するのが手間で、もっと楽にならないの?」

こんな悩みを抱えているビジネスパーソンの方、多いのではないでしょうか。

実は今、音声入力の世界に大きな変革が起きています。話すだけで「推敲済み」の文章が完成し、さらにテキストを選択して音声で指示するだけでAIが編集してくれる——そんな画期的なツール「Typeless」が登場しました。

私もこれまでAquaVoiceを愛用してきましたが、実際にTypelessを使ってみたところ、「これは生産性が根本から変わる」と感動するレベルでした。

この記事では、Typelessの機能・使い方・活用事例を徹底解説するとともに、AquaVoiceとの違いも詳しく比較します。この1記事で、あなたに最適な音声入力AIがどちらなのか、明確に判断できるようになります。


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音声入力AIとは?タイピングの5倍速い入力革命

まず、そもそも「なぜ音声入力なのか?」という基本から押さえておきましょう。

音声入力は、一般的にタイピングの約5倍の速度で文字を入力できると言われています。平均的なタイピング速度が45wpm(1分あたり45単語)程度なのに対し、音声入力なら220wpm以上のスピードが出ます。単純計算で、1日の文字入力作業を5分の1に短縮できるということです。

「でも、音声入力って精度がイマイチで結局直す手間がかかるんでしょ?」

そう思う方もいるかもしれません。実際、従来の音声入力ツールでは「えー」「あのー」といったフィラー語がそのまま残ったり、言い直した箇所が二重に入力されたりと、後から修正する手間が発生していました。

しかし、生成AI時代の音声入力ツールはここが根本的に違います。AIが文脈を理解し、フィラーの除去、言い直しの自動編集、文体の最適化まで行ってくれるのです。つまり、多少話し方が乱れても、AIが「意図した内容」だけを綺麗な文章に仕上げてくれます。

そして今回紹介するTypelessは、この「AI×音声入力」をさらに一歩先に進めたツールです。

Typelessとは?テキスト選択×AI処理の新星ツール

基本情報と運営会社

Typelessは、カリフォルニア州のSimply CA LLCが開発・運営するAI音声入力アプリです。スタンフォード大学の卒業生が立ち上げたスタートアップで、「音声OS企業」を標榜しています。

公式サイトのキャッチコピーは**「Speak, don’t type(話せ、タイプするな)」。キーボードに頼らない音声中心の未来を目指すというビジョンのもと、Product Huntではデスクトップ版・モバイル版ともに「#1 Product of the Day」**を獲得するなど、リリース直後から大きな注目を集めています。

対応プラットフォーム

Typelessは主要なプラットフォームをほぼすべてカバーしています。

プラットフォーム対応状況
macOS対応済み
Windows対応済み
iOS対応済み
Android対応済み

PC・スマホの両方で使えるため、デスクワーク中はもちろん、移動中のスマホ操作でも音声入力の恩恵を受けられます。あらゆるアプリ上で動作するのも大きなポイントで、メール、Slack、X(旧Twitter)、ドキュメント作成ツールなど、普段使っているアプリをそのまま音声入力に切り替えられます。

Typelessの主要機能|音声入力を超えた「AI編集」の実力

Typelessの機能を一言でまとめると、「話し言葉のノイズを消して、プロフェッショナルな文章に仕上げるAI」です。ここでは、主要な機能を具体的に見ていきましょう。

高精度な音声入力(フィラー除去・言い直し補正・自動フォーマット)

Typelessが従来の音声入力ツールと決定的に違うのは、話し言葉特有の「汚さ」を自動でクリーンアップしてくれる点です。

フィラー語の自動除去:「えー」「あのー」「そのー」といった無意味な言葉を自動的に検出・削除します。これだけで文章の読みやすさが段違いになります。

繰り返しの自動整理:同じことを何度も言ってしまっても、Typelessが重複を検出して簡潔にまとめてくれます。

言い直しの自動編集:これがTypelessの真骨頂です。たとえば「明日の会議は10時から、いや、11時からの予定です」と話すと、「明日の会議は11時からの予定です」とだけ出力されます。従来の音声入力なら言い直し部分もそのまま残ってしまいますが、Typelessは最終的に意図した内容だけを保持してくれるのです。

自動フォーマット:話した内容にリストやステップが含まれていれば、自動的に箇条書きなどの構造化されたテキストに変換します。

テキスト選択+音声指示によるAI編集(最大の特徴)

これがTypelessの最大の差別化ポイントであり、私が最も感動した機能です。

通常の音声入力に加え、すでにあるテキストを選択し、音声で指示を出すことでAIが編集してくれるのです。具体的には、以下のようなことが音声コマンドだけで実現できます。

  • テキストを選択して「この文章を140文字のX投稿にして」→ 要約・拡張
  • テキストを選択して「この内容を英語にして」→ 翻訳
  • テキストを選択して「箇条書きでまとめて」→ フォーマット変換
  • テキストを選択して「もう少しカジュアルなトーンにして」→ トーン調整

これまでは、こうした作業のたびにChatGPTにコピペして指示を出す必要がありました。Typelessなら、その場で選択して話すだけ。毎回ChatGPTを噛ませなくても、テキストの加工・編集がシームレスに完結します。

さらに、読み取り専用のテキストに対しても音声で質問できる機能があります。Webサイトやドキュメントの段落を選択して「要約して」「説明して」と話しかけるだけで、内容の理解が深まります。

パーソナライズ機能と辞書登録

Typelessは使えば使うほど、あなたの文体やトーン、よく使うフレーズを学習していきます。アプリ内のパーソナライズレポートでは、Typelessがあなたのコミュニケーションスタイルにどれだけ合致しているかの進捗を確認できます。

また、個人辞書機能も搭載されており、固有名詞や専門用語を手動で登録可能です。たとえば「ChatGPT」「AquaVoice」「デジライズ」といった独自の単語を登録しておけば、認識精度がさらに向上します。

さらに特筆すべきは、アプリごとに異なるトーンを自動調整する機能です。仕事用メールでは丁寧な敬語に、Slackではカジュアルな表現に、自動で文体を切り替えてくれます。いちいち自分でトーンを調整する手間がなくなるのは、地味ながら非常に大きな生産性向上につながります。

100以上の言語対応と翻訳機能

Typelessは100以上の言語に対応しており、日本語、英語、中国語など主要言語はもちろん、複数言語を混ぜて話しても自動で判別してくれます。

加えて、リアルタイム翻訳機能も搭載。話した内容を選択した言語に瞬時に翻訳し、ネイティブが書いたような自然な表現で出力します。海外とのやり取りが多い方には特に重宝する機能です。

Typeless活用事例|メッセージ返信・翻訳・要約が音声だけで完結

ここからは、Typelessを実際の業務でどう活用できるのか、具体的なユースケースを見ていきましょう。

メール・LINEの返信をコピペ+音声指示で爆速作成

これが日常業務で最もインパクトのある使い方です。手順はたった3ステップで完了します。

  1. 受信したメッセージ(LINE、Slack、メールなど)の内容をコピーする
  2. Typelessに返信の趣旨を音声で伝える(例:「ご返信ありがとうございます。ぜひ参加したいので18日OKです」)
  3. Typelessが文脈を理解し、丁寧な返信文を自動生成。コピーして貼り付ければ完成

たとえば、ビジネスカンファレンスの登壇依頼メールに対して、「18日OKと返信して」と音声で指示するだけで、相手に失礼のない丁寧な返信文が即座に出来上がります。毎回ChatGPTを開いてプロンプトを書く必要がないのが、圧倒的に楽なポイントです。

Slack、LINE、メールなど、あらゆるメッセージアプリで同じワークフローが使えるので、コミュニケーション業務全体の効率が飛躍的に向上します。

テキストの英語翻訳・箇条書き要約

テキスト選択+音声指示の機能を活用すれば、翻訳や要約も瞬時に行えます。

翻訳:任意のテキストを選択して「この内容を英語にしてください」と話すだけで、自然な英語に変換されます。

要約:長文を選択して「箇条書きでまとめて」と指示すれば、ポイントを整理した箇条書きが生成されます。

トーン変更:「もう少しフォーマルにして」「カジュアルにして」といった指示にも対応。同じ内容でも、送り先に合わせた文体に瞬時に切り替えられます。

これらの作業がすべてアプリを切り替えることなく、その場で完結するのがTypelessの強みです。従来のようにChatGPTを開いて、テキストをコピペして、プロンプトを書いて…という手間が完全になくなります。

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スマホアプリでも使える!iOS / Androidでのキーボード統合

Typelessの大きな強みの一つが、スマホでも本格的な音声入力+AI編集が使える点です。

iOS版アプリをダウンロードすると、iPhoneのカスタムキーボードとしてTypelessを追加できます。つまり、X(旧Twitter)、LINE、メール、Slackなど、あらゆるアプリの入力画面でTypelessを呼び出せるのです。

実際の使い方は非常にシンプルです。

  1. 任意のアプリで入力画面を開く(例:XアプリでTwitterの投稿画面)
  2. キーボードをTypelessに切り替える
  3. 音声で話す(例:「音声入力最高です。皆様の生産性を5倍から10倍に引き上げます」)
  4. テキストが自動入力される。さらに選択して鉛筆ボタンを押せば、AI編集も可能

たとえば、X投稿を作りたい場合、まず音声で思いついた内容をざっくり話し、その後テキストを選択して「この内容を元にX投稿を140文字ギリギリでバズるように作って」と音声指示を出せば、何も考えなくてもX投稿が完成するという驚きの体験ができます。

PCだけでなくスマホでもシームレスに使えることで、「いつでもどこでも音声入力」が実現します。移動中の電車やカフェなど、PCを開けないシーンでもTypelessの恩恵を受けられるのは大きなメリットです。

Typeless vs AquaVoice|音声入力AI徹底比較

ここからは、Typelessの競合としてよく比較されるAquaVoiceとの違いを詳しく見ていきましょう。どちらも優れた音声入力AIですが、設計思想が根本的に異なります

両ツールの設計思想の違い

AquaVoiceは「速さと正確性」に振り切ったツールです。独自AIモデル「Avalon」を搭載し、起動が50ms未満、テキスト挿入が最短450msという業界トップクラスのスピードを誇ります。さらに、画面のコンテキスト(文脈)を理解する「ディープコンテキスト」機能により、コードを書いているときはコードとして、メールを書いているときはメールらしい文体で出力してくれます。

一方、Typelessは「整形力」に振り切ったツールです。フィラー除去や言い直し編集といった「話し言葉のノイズ除去」に全力を注ぎ、さらにテキスト選択+AI指示による編集機能で、入力後の修正作業をほぼゼロにすることを目指しています。

要するに、AquaVoiceは「話した通りに高速・高精度で入力する」ツール、Typelessは「話した内容を綺麗に整形して出力する」ツールと言えます。

機能比較表

比較項目TypelessAquaVoice
音声認識精度◎ 高精度◎ 高精度(独自モデルAvalon)
フィラー除去◎ 自動除去○ 対応
言い直し自動編集◎ 自動で最終意図のみ保持△ そのまま反映
テキスト選択+AI編集◎ 対応× 非対応
画面コンテキスト理解× 非対応◎ ディープコンテキスト対応
ストリーミング表示× 非対応◎ リアルタイム表示
カスタム辞書○ 対応◎ 最大800語(Proプラン)
カスタムインストラクション× 非対応◎ 対応
スマホアプリ◎ iOS / Android対応○ iOS版が2026年3月にリリース
無料プラン◎ 週4,000語(継続利用可)△ 1,000語(一度限り)
対応OSMac / Windows / iOS / AndroidMac / Windows

どちらを選ぶべき?

AquaVoiceがおすすめな人は、とにかくスピードを重視する方、プログラミングなどコードを音声で入力したい方、画面の内容に応じた最適化が欲しい方です。

Typelessがおすすめな人は、話し言葉をきれいな文章に変換してほしい方、テキスト選択+AI編集をフル活用したい方、スマホでも音声入力を使いたい方、まずは無料でしっかり試したい方です。

もちろん、両方を使い分けるという選択肢もあります。日常的な音声入力やコーディングにはAquaVoice、メール返信や長文ライティングなど「整形力」が求められる場面ではTypeless、という使い分けが効率的です。

Typelessの料金プラン

Typelessの料金体系は非常にシンプルで、FreeプランとProプランの2種類のみです。

項目FreeプランProプラン
月額料金無料$12/月(年払い)/ $30/月(月払い)
週あたりの単語数4,000語無制限
音声入力によるAI自動編集
辞書への単語追加
100以上の言語対応
優先的な機能リクエスト×
新機能への早期アクセス×
チームメンバー管理×

新規登録すると30日間の無料トライアルでProプランを試せます。 30日後は自動的にFreeプランに切り替わるため、いきなり課金される心配はありません。まずは無料トライアルで全機能を体験し、自分の業務にフィットするか確認してみるのがおすすめです。

AquaVoiceはProプランが$8/月(年払い)、Teamプランが$12/月(年払い)です。AquaVoiceのProプランの方が安価ですが、無料枠が1,000語の一度限りである点を考えると、無料で継続利用できるTypelessのFreeプラン(週4,000語)は非常に魅力的です。ライトユーザーならTypelessの無料プランだけで十分な方も多いでしょう。

項目Typeless FreeTypeless ProAquaVoice StarterAquaVoice ProAquaVoice Team
月額(年払い)無料$12無料$8$12
無料枠週4,000語1,000語(一度限り)
カスタム辞書5語まで800語まで800語まで

セキュリティとプライバシー

企業で音声入力ツールを導入する際に気になるのが、セキュリティです。Typelessは「Private by Design(プライバシー・バイ・デザイン)」を設計思想として掲げており、以下の3つのポイントでデータ保護を徹底しています。

  • クラウドでのデータ保持なし:音声入力データはサーバー上に保存されません。処理が完了したらデータは即座に破棄されます。
  • ユーザーデータでのモデルトレーニングなし:あなたの音声データが、Typeless自身や第三者によるAIモデルの学習に使用されることは一切ありません。
  • 履歴はデバイス上にローカル保存:音声入力の履歴はお使いのデバイス内にのみ保存され、本人以外はアクセスできません。

機密性の高い業務内容を扱う企業でも、安心して導入を検討できるセキュリティ体制が整っています。

まとめ|音声入力で生産性を劇的に向上させよう

本記事では、音声入力AI「Typeless」について、機能・活用事例・AquaVoiceとの比較・料金プラン・セキュリティまで徹底解説しました。

改めて、Typelessの主なポイントを振り返ります。

  • フィラー除去・言い直し編集で「話すだけで推敲済みの文章」が完成する
  • テキスト選択+音声指示によるAI編集が、ChatGPTコピペの手間を完全に解消する
  • PC(Mac/Windows)もスマホ(iOS/Android)もカバーし、あらゆるアプリで利用可能
  • 週4,000語まで無料、30日間のProトライアル付きで気軽に始められる
  • プライバシー・バイ・デザインで法人利用にも安心のセキュリティ

音声入力はタイピングの約5倍の速度が出るにもかかわらず、まだ日常業務に取り入れていない方が大半です。Typelessなら、話し言葉の「汚さ」を気にすることなく、話すだけでプロフェッショナルな文章が完成します。

まずはFreeプランで、普段のメール返信やSlackのメッセージ作成から試してみてください。 一度この快適さを体験すると、キーボードだけの世界には戻れなくなるはずです。

こうした音声入力AIをはじめとする最新のAIツールを「自社の業務にどう組み込むべきか」「社内にどう展開すれば定着するのか」とお悩みの企業様も多いのではないでしょうか。

デジライズでは、音声入力AIをはじめとする生成AIの導入研修を行っています。まずはミーティングにて貴社の業務内容を丁寧にヒアリングし、現場で本当に価値を発揮するAI活用法をゼロから一緒に形にしていきます。AIの専門家が実務への定着まで伴走いたしますので、社内に専門のIT担当者がいない企業様でも安心して導入を進めていただけます。

「まずは何ができるか知りたい」といった情報収集段階でのご相談も大歓迎です。導入の流れや具体的な支援内容をまとめた資料を以下よりご覧いただけますので、ぜひお気軽にご活用ください。

この記事の著者 / 編集者

チャエン

株式会社DigiRise 代表取締役

チャエン

法⼈向けのAI研修、及び企業向けChatGPTを開発する株式会社デジライズをはじめ、他数社の代表取締役。一般社団法人生成AI活用普及協会評議員を務めながら、GMO AI & Web3株式会社など他数社の顧問も兼任。NewsPicksプロピッカーも兼任。Twitterはフォロワー16万⼈。⽇本初AIツール検索サイト「AI Database」やAIとの英会話ができる「AI英会話」など複数のAIサービスも開発。ABEMAやTBSテレビなどメディア出演も多数。