
2025年12月30日、MetaがAIエージェント開発企業「Manus」を買収したことを正式に発表しました。買収額は非公表ですが、業界では20億〜30億ドル(数千億円規模)と推測されています。
「Manusについてご存じない方も多いと思いますので、今回はなぜMetaがこの会社を買ったのか、そしてこれがAI業界にどのようなインパクトを与えるのかを詳しく解説していきます。
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目次
Metaが「Manus」を買収 — 2025年12月29日正式発表

発表の概要
日本時間2025年12月29日、MetaはAIエージェント開発企業「Manus」の買収を正式に発表しました。
Meta公式の発表では、以下のようにつづられています。
“We are excited to announce that Manus is joining Meta to bring a leading agent to billions of people and unlock opportunities for businesses across our products.”
(Manusがメタに加わり、数十億人の人々にリーディングエージェントを届け、製品全体でビジネス機会を創出することを発表できて嬉しく思います)買収額は非公表ですが、業界推定では20億〜30億ドル(約3,000億〜4,500億円)規模とされています。
重要なポイントは以下の通りです。
- Manusチームは今後Metaに合流
- サービスは引き続き提供される
- 会社はシンガポールを拠点に事業継続
つまり、現在Manusを利用している方は引き続き利用できるということになります。
Manusとは何か — 「行動するAIエージェント」の先駆者

Manusの特徴
「Manus」という名前をご存じない方も多いかもしれませんが、非常に使いやすく優れたプロダクトです。通常のAI、例えばChatGPTは「質問に答える」ことが基本機能です。しかしManusは異なります。
「タスクを自律的に完遂するAIエージェント」なのです。
具体的には以下のことが可能です。
- リサーチの自動実行
- 資料作成
- ウェブサイト構築
- アプリ開発
- データ分析
これらを細かな指示なしに、AIが自ら判断して実行することができます。
仕組みとしては、ブラウザ上で動作し、仮想コンピュータを生成してタスクを処理する、非常に先進的なアーキテクチャを採用しています。
Meta公式の発表でも、
“Manus has built one of the leading autonomous general-purpose agents that can independently execute complex tasks like market research, coding, and data analysis.”
と、その技術力を高く評価しています。
驚異的な成長実績
ここが注目すべき点です。Manusの実績をご覧ください。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| ARR(年間経常収益) | 1億ドル突破 |
| 達成期間 | 創業からわずか8ヶ月 |
| 処理トークン数 | 147兆以上 |
| 生成した仮想コンピュータ | 8,000万台以上 |
| ユーザー規模 | 数百万人 |
創業8ヶ月でARR 1億ドルというのは、スタートアップ史上最速レベルの成長です。また月次成長率が20%を超えていたというのですから、まさに急速な成長を遂げていました。
創業者・肖弘(Xiao Hong)氏のプロフィール

経歴と実績
Manusを率いるのは、肖弘(シャオ・ホン)氏。1993年生まれの32歳です。この方は連続起業家として知られています。
- 22歳で初の起業を実施
- 事業をテンセント等に売却
- AIブラウザ拡張機能「Monica」を開発
- その後、Manusをローンチ
エンジニアリング能力と高いコミュニケーション能力を兼ね備えた、次世代の起業家といえます。肖弘氏は今回の買収について、
“Metaと力を結ぶことで、より強固で持続可能な基盤の上で成長することが可能になる”
とコメントしています。
32歳でこのような判断ができるのは、本当に優れた経営者といえます。売り時を見極める力も経営者にとって重要な資質だからです。
MetaがManusを買収した理由 — AI分野での巻き返し戦略

Metaの課題と狙い
では、なぜMetaはManusを買収したのでしょうか?
実のところ、MetaはAI分野でOpenAIやGoogleに遅れをとっていました。
Llama(ラマ)というオープンソースのLLMは提供しているものの、汎用AIエージェントの実用化という点では競合に後れを取っていました。
そこでManusの買収となったわけです。
Meta公式発表によると、
“Manus’s exceptional talent will join Meta’s team to deliver general-purpose agents across our consumer and business products, including in Meta AI.”
つまり、Manusの技術とチームを取り込んで、自社プラットフォームに統合するという意図が明確にあります。
具体的には以下のサービスが対象です。
これらに高度なAIアシスタント機能を実装していく計画と考えられます。
最終的には、全ユーザーに「自分専用のAIエージェント」を提供するという未来像が想定されています。
MetaのAI投資加速の文脈
実は、Metaは2025年に入ってからAI関連の買収・投資を加速させています。
- データラベリング企業「Scale AI」への巨額投資
- 音声記録デバイス「Limitless」の買収
そして今回のManus買収があります。
完全に外部の優秀な人材・技術を垂直統合する戦略へシフトしているといえます。ザッカーバーグは本気でAIに経営資源を集中させています。
今後の展望とユーザーへの影響

サービス継続と統合計画
「現在Manusを利用している場合、どうなるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。安心してください。
Manus公式ブログでは以下のように書かれています。
“ManusはMetaと力を結び、今後もアプリおよびウェブサイトを通じてサブスクリプションサービスを継続提供する”
短期的にはManusは独立運営を継続します。
- サブスクリプションサービスはアプリ・ウェブサイトで提供継続
- 会社はシンガポールを拠点として事業継続
- 段階的にMetaの各製品と統合される見込み
Meta側も、
“We will continue to operate and sell the Manus service, as well as integrate it into our products.”
と明言しているため、既存ユーザーは当面問題なく利用できると考えられます。
プライバシーと利用規約の懸念
ただし、留意すべき点もあります。Meta買収後、利用規約が変更される可能性があります。
特に注視する必要があるのは以下の点です。
- データ学習への利用
- プライバシーポリシーの変更
- 広告目的でのデータ活用
Metaはプライバシー関連で過去に批判を受けてきた企業であるため、ユーザーは規約変更に注意を払う必要があるでしょう。
まとめ — AIエージェント時代を勝ち抜いた戦略的成功
今回はMetaによるManus買収について解説しました。32歳で数千億円規模のイグジットを達成した肖弘氏は、本当に優れた起動家といえます。
AIエージェントの時代は、もう目の前です。ここで重要なのは「知っている」と「使いこなせている」は全く別だということ。肖弘氏のような起業家たちが先行する中で、私たちの企業競争力は「AIをいかに現場で活かすか」にかかっています。
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