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2026.4.6

『AI脳』出版記念イベント全記録――500社支援のリアルと、AI時代に「動ける人」の共通点

トークセッションの様子

『AI脳』出版記念イベント 会場全体写真

2026年4月4日、東京・南青山。雨にも関わらず、申し込みなしで飛び入り参加された方もいて参加率は110%超え。全国のサテライト会場やオンラインとも接続し、100名以上が集まった。

僕の新著『AI脳 自由な時間が無限に生まれる思考革命』(KADOKAWA)の出版記念イベントだ。

会社経営にインフルエンサー活動、そこに執筆まで重なって正直かなり大変だった。でも、こうして多くの方に届けられて本当によかった。改めて、イベントを作り上げてくれた木内さん・おざけんさん、全国から足を運んでくださった皆さんに心から感謝です。

登壇は僕と、木内翔大さん(SHIFT AI代表)、おざけんさん(MC)の3名。「読む」だけでは見えない本の裏側と、現場のリアルを語り尽くした。この記事では、イベントで語った内容を可能な限り詳しくお届けする。

SNSの「AI革命」と、現場の”7周遅れ”の現実

SNSの世界と現場のギャップ

「AIで業務が劇的に効率化!」「AIを使えない=職を失う」――SNSにはこんな言葉が溢れている。書籍『AI脳』の序章でも警鐘を鳴らした通りだ。

しかし、500社以上のAI導入を半年単位でみっちり支援してきた僕が見てきた現場は、まったく違う。

「Xで流れてくる最先端の話と現場は、7周ぐらい遅れてる。Claudeなんて現場では使ってる会社、見たことないです正直」

なぜここまでギャップがあるのか。理由は明確だ。

  • Xで発信しているのはフリーランス・個人事業主がメイン。大企業の社員がSNSで発信することは稀で、出てくる情報はごく一部のトップ層のもの
  • 現場ではChatGPT・Gemini・Copilotの「1日1時間削減」がようやく浸透し始めた段階。うちの支援でもレベル1(汎用AI活用)→ レベル2(チャットボット構築)→ レベル3以降(ワークフロー自動化)と段階を設けているが、多くの企業はまだレベル1〜2
  • 全世界のChatGPTユーザーは人口の約0.3%。コーディングエージェントを使っている層は0.06%。OpenAIが出したデータだ
  • 会場でアンケートを取っても、Copilotを「会社で使っている」と答えた人は一握り。その中でもまだ「Copilotすらちょっと難しい」という方も多い

木内さんもこう言い切った。

「こういうコミュニティにいると当たり前に見えるけど、本当にここだけの話ですよ。日本の働いている人全体で見たら、エージェントなんて1%もいない」

逆に言えば、今始めれば上位1%に入れる。これが2026年4月時点のリアルだ。

500社支援のリアル――デジライズの伴走スタイル

トークセッションの様子

うちのAI導入支援は単発研修ではない。半年間にわたり専任コンサルタントをつけ、みっちり伴走する。

  • 10時間の動画教材
  • 毎月4回の研修・ミーティング
  • 業務ヒアリング → 重要度×緊急度マトリックスで優先度決定 → 上から順に課題解決

「結構現場に出るんですよ。最近は”全部おまかせします”というご依頼が増えましたね」

創業から2年8ヶ月で500社以上。最初はRAG(検索拡張生成)の案件が多かったが、最近はその需要が減りつつある。代わりに急増しているのが、業務全体の課題解決Claude Codeを使った開発案件だ。

対応範囲も驚くほど広がっている。

  • 鎌倉の土壌調査会社の30億規模のプロジェクト支援
  • M&Aマッチングサイトの構築
  • 基幹システム改修

Claude Codeの登場で「未知な分野でもめちゃくちゃ聞きながらやれば大体できる」ようになった。これは大きな変化だ。

成果が出る企業と出ない企業の決定的な差

成果が出る企業の3つの共通点

500社を見てきて断言できる。成果を出している企業に共通するのは、シンプルな3つの要素だ。

  • 1. トップダウンで有償ツールを全員に配る ── まずアカウントがなければ何も始まらない
  • 2. ちゃんと研修する ── 単発ではなく伴走型。半年かけて定着させる
  • 3. 成果を評価制度に反映する ── これを忘れている会社が本当に多い

最も成功した事例はGMOグループ。熊谷正寿代表のトップダウンで6,000人にAI研修を実施。結果はこうだ。

  • AI活用率:9% → 94%
  • 1人あたりの時間削減:月38.4時間(1営業日約2時間)
  • これは誰でも目指せる水準

3つ目の「評価制度」が本当に重要だ。

「早く仕事が終わっても、どんどん仕事を振られて給与は変わらないから”早く終わった”って言わない社員がいて。頑張った分だけ評価制度で反映してあげてほしい

上場企業はAI活用実績をIRに載せることで株価にも好影響がある。でも非上場企業は成果をPRしない。見えないところで着実に変化は起きている。

Claude Codeの使い分け――「全員触らなくていい」

登壇者3名と書籍AI脳

Claude Code研修の問い合わせがえぐいぐらい来ている。4月からも数社で新たに支援が始まる。ただ、僕の結論はこうだ。

「Claude Codeは全員触らなくていい」

理由を説明する。

営業という仕事の中にも、事前準備・議事録・商談・御礼メールなど色々ある。まず各自がCopilotやワークフローで個々の業務を効率化するのが先。それらを組織全体として自動化するのがClaude Codeの役割であり、トップダウンで業務棚卸しをして導入すべきだ。

一方、木内さんは別の角度から指摘した。

「部長以上・経営者はもう使わないとまずい。エージェント開発が使えないとビジネスできない時代になる。逆に社長がエージェントで自社のオペレーションを自動化したら、”じゃあその社員いるのか”という話にもなる

ポイントは「誰が・どの粒度で」使うかの設計にある。そして、まさにここがAIコンサルタントとしての巨大なチャンスだ。

  • 組織へのClaude Code導入事例はまだほぼ存在しない(完全に未開拓)
  • 3ヶ月のギャップを埋めれば、エージェント開発の専門家として月50万円の案件が取れる
  • うちも案件多数で、フリーランス単価の案件を取っている。採用活動をめちゃくちゃ頑張っている状態
  • 意外にも、Copilotに詳しい人材が最もニーズ堅い。法人環境のメインはGeminiかCopilotだから

3万人の指導で見えた「動ける人」の4つの共通点

AI脳マインドセット

ここからは『AI脳』でも深掘りしたテーマ。3万人以上を指導してきた中で、AIを使いこなせる人に共通する特徴が4つある。

1. 知的好奇心を絶対に捨てない

「寝るよりもAIをさわるのが好き。やりたいことが多すぎて寝たくない。寝ないでいい薬があったら欲しいですね」

僕は毎週末テーマを決めて「自由研究」をしている。平日は業務に集中し、土日にじっくりと新しい技術に向き合う。実際にやっていることの幅を紹介する。

  • 業務の完全自動化:打ち合わせの文字起こしをClaude に突っ込んだ瞬間に、議事録・Salesforce登録用メモ・メール下書き・提案書が自動で完成する
  • 社内効率化:Slackと各種ツールを連携し、採用進捗や売上進捗を自動通知
  • 自動トレード研究:TradingViewのMCPを使って、プロトレーダー級の分析をClaude Codeで実行。自動決済まで実装中
  • オウンドメディア自動運用:Googleアナリティクス × WordPress × 画像生成を全部つないで、記事の生成・分析・改善を無人で回す
  • 経営判断の自動化:HubSpotやSalesforceのデータを全部繋いでレポートを自動生成。「定例会やったようなもん」

「日中に課題をClaude Codeに投げといて貯めておく。仕事終わってから”よっしゃ”と思って、ワクワクしながら1個1個処理するのが楽しい」

2. アウトプットし続ける

サイン会の様子

「インプットだけでは学ばない。X投稿でも、人に教えるでもいい。アウトプットした先に問い合わせも来る。知的好奇心×アウトプットをやめなければ、気づいたらコンサルタントですよ」

これは『AI脳』第9章「最後に差がつく『使い手のマインド』」でも深掘りしたテーマだ。アウトプットすることで学びが定着し、さらにそのアウトプット自体がコンテキストとして再利用できる。

  • X投稿 → ブログに展開 → ポートフォリオに
  • ポートフォリオを見た企業から問い合わせが来る
  • この好循環が自然に回り始める

3. メタ認知能力

木内さんが加えた、極めて重要な視点がメタ認知だ。

「自分を客観的に見る能力。茶圓さんは”トレーディングの知識はそんなにない”というメタ認知があるから、AIに何十パターンも出させて検証してから判断する。それが本当なのか、いろんな角度で洗ってくださいと聞いて、知識を得てから意思決定する。このメタ認知があるかないかで、AIを活かせるかが決まる

営業が下手な人もメタ認知がない。自分ではいけると思っているが、俯瞰的にはまだまだ。ゴールまでの道のりが見えていない。メタ認知は営業にも、AI活用にも、あらゆる場面の基盤だ。

そしてメタ認知を高める方法もシンプル。

「メタ認知を上げる方法をAIに聞くといいですよ」(木内さん)

『AI脳』でも繰り返し伝えたメッセージ――「わからないことは基本放置しない」。何でもAIにとりあえず相談してディスカッションする癖がついているかどうか。これが「AI脳」の本質だ。

4. 改善志向――「不」を見つける力

「世界を良くしたいという根本的なモチベーション。会社のビジョンは”AIで仕事の不をなくす”。タクシーアプリで定型文しか送れないとか、そういう”不”にずっと気づいてClaude に聞く。改善し続けたい

木内さんのエピソードが印象的だった。

「僕の奥さん、未だにChatGPTを再インストールしてないんですよ。化学処理を使っていないソースを探すのに1日かけても見つからなかったと。Claudeで調べたら3分で出てきた。でもインストールしてくれない。改善志向があるかないかが分かれ目

僕もSlackを見ていて「これは不だな」と思ったところをどんどんClaude Codeで改善する。会議を全部見なくても議事録が自動でまとめられて、レポートも毎日上がってくる。そういう仕組みは全部、日常の「不」から生まれた。

「小さく動く」以外の近道はない

『AI脳』第5章「AI導入は『業務分解』から始まる」とも連動するテーマだ。

「作りたいと思ったことをその場で作る。アプリ作るって大げさに思うかもしれないけど、公開までやり切ってほしい。7割で止まる人が多い。デプロイ、認証、セキュリティ――面倒なところまでやって、諦めずにやり遂げて次に進む。伸びる人はその繰り返し」

Claude Codeがあっても「何を作ればいいかわからない」という声もある。種はどこにあるのか。

  • 日常のSlackや会議の中に「不」がある → それを改善する
  • 「こうだったらいいのに」と思った瞬間にClaude Codeに投げる
  • 小さく始めて → 成果を可視化 → 横展開。これ以外の近道はない

AIが賢くなるほど、EQが武器になる

IQとEQのバランス

これは『AI脳』第10章のタイトルそのものだ。イベントでも最も議論が白熱したセクションの一つ。

「IQはもうAIでかなりいける。共通テスト97%取る。15科目中9科目でトップ。Excelもう僕は書けないですよ、Claude Codeが作る方が完成度高い。パワポもいける。開発もいける。じゃあ営業という分野で残るのは何か。リスト作成も提案資料も全部AIが作る。残るのはお客さんを口説くこと。EQにしか価値がなくなっていく

経営の仕事も同じだ。

「経営の仕事は判断と、人を巻き込むの二つ。判断はHubSpotやSalesforceのデータを繋いでAIにレポート出させれば、定例会をやったようなもの。でも、”一緒に仕事しようや”ってお酒飲みに行って人の気持ちを動かすのは、まだ人間の仕事

EQは先天的なものだけではない。後天的にも鍛えられる。

  • 海外では「ソフトスキル」と呼ばれ、後天的に獲得できるものとされている
  • EQの高い人の近くにいると自然にインストールされる。GMOの熊谷さんのおもてなし力は「世界最高峰」
  • 大企業で最低限のビジネス礼節を学ぶのも有効
  • 僕が大事にしているのは一つ。「常に相手を喜ばせよう」。会食でもあんまり喋らず相手を持ち上げて、しれっとちょっとだけ自慢する。自慢は絶対しないけど、相手は持ち上げる
  • 発達障害がある人の方がAI時代に強い可能性も。ADHD × AIは相性がいい

ぶっちゃけ本音トーク――僕のリアルな作業環境

撮影の舞台裏

特別対談パートでは、僕のリアルな作業環境と率直な見解を全部出した。

開発環境

  • Cursor(VS Code系IDE)上でClaude Code常時起動。iPadも合わせて6画面構成
  • Claude Codeは1日中開きっぱなし。並行タスクは最初3つが限界だったが、今は7〜9個を同時処理
  • OpenClawからClaude Codeに完全移行。子プロセス管理の煩雑さと、オープンクローがClaude Codeサブスクでの利用を禁止したこともあり
  • CLAUDE.mdファイルをプロジェクト階層ごとに整備。会社(複数社)とプライベートの情報を体系化。「これが一番面倒だけど一番大事」
  • 月額課金は10〜20万円。MAXプランでリミット解除を繰り返すと月600ドルになることも
  • Mac M5 Max、メモリ128GB推奨。Cursorを3つ開くだけでメモリを食い潰すので、パソコンスペックへの投資は必須

人間のCPUも拡張する

「最初は3つのタスク並行が限界だったけど、今は7〜9個いける。慣れです。AIに合わせて人間も拡張するしかない

その秘訣は意外にもフィジカルだった。

「ジムに行ってめちゃくちゃ走って、酸素を脳に届かせることを意識してます。VO2MAXをスマートウォッチで測って、上がっていけばスペックが上がる。AI時代は血中酸素濃度が大事

OpenAI vs Anthropic vs Google

  • OpenAIは正直厳しいと見ている。最近めっきり使わなくなった。スーパーアプリ構想で巻き返せるかどうか
  • 質問系はGemini、思考系はClaude に棲み分け
  • 法人ではGeminiかCopilotが主流で、当面変わらない
  • コンサルなら全ツールに精通すべき。Copilotに詳しい人が一番ニーズ堅いのは間違いない
  • 5月のGoogle I/Oで何が出るか。Geminiのエージェントが日本にも開放されてほしい

「1人で会社が作れる」時代

SBIの北尾会長が「もう採用しません」と宣言するなど、ホワイトカラーの仕事が変わりつつある。

  • いい企業の採用はめちゃくちゃ減ると思う。ただ地方の中小企業は足りていない
  • うちにも新卒2名が入社。1人はClaude Codeをゴリゴリ使いこなしていて正直驚いた
  • 「2人で1,800億の会社を作った」ニュースが出たばかり。来年には日本でも上場クラスの事業規模を1人で作れるようになると思う(木内さん)

書籍『AI脳 自由な時間が無限に生まれる思考革命』

登壇者と書籍AI脳

今回のイベントのベースとなった『AI脳』。500社の導入支援と3万人以上の指導から見つけた、AI時代のマインドセットと実践メソッドが全部詰まっている。

全10章の目次:

  • 序章:「AIを使えない=職を失う」時代の到来
  • 第1章:AIはなぜ突然”主役”になったのか
  • 第2章:AIのふるまいを決める「仕組み」を知る
  • 第3章:「汎用型AIを使い倒す」思考法
  • 第4章:特化型AIの進化と真価
  • 第5章:AI導入は「業務分解」から始まる
  • 第6章:2時間で仕事を形にする「実践」AI活用法
  • 第7章:生成AIのセキュリティ、何が本当で何がウソか
  • 第8章:AIが”当たり前”になる思想のつくり方
  • 第9章:最後に差がつく「使い手のマインド」
  • 第10章:AIが賢くなるほどEQが武器になる

執筆はめちゃくちゃ大変だった。Claude Codeが出る前だったので、Deep Researchを使いながら僕のあらゆる登壇資料を読み込ませて原稿を作成した。アップデートが早くて「もう少し普遍的な内容を多くしないと」と思いながら、ありったけのことを詰め込んだ。

でも木内さんはこう評してくれた。

「Claude Codeが出る前に書かれた本だけど、本質は全然今でも変わっていない。AI脳イコール茶圓の頭の中。AI時代にどう自分を変えていくか、そのマインドの部分はツールが変わっても不変。これからAIを学ぶ方にとっての教科書的な存在。今日の最高のお土産です

著者:茶圓将裕 / 出版社:KADOKAWA / 価格:1,870円(税込)/ 発売日:2026年3月18日

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明日からのアクション

茶圓将裕と木内翔大

最後に、イベントの締めで語った「明日から実践できるアクション」をまとめる。

ステップ1:Claude Codeをマスターする

  • まずインストールして、アプリを1つ作る。公開までやり切ること
  • 7割で止めない。デプロイ、認証、セキュリティまでちゃんとやる

ステップ2:発信する

  • 作ったものをXで投稿する
  • 発信したものはコンテキストとして再利用できる(ブログ・ポートフォリオに展開)

ステップ3:繰り返す

  • 知的好奇心 × アウトプットの繰り返しで、気づいたらAIコンサルタント
  • 案件はいくらでもある。あとは動くかどうかだけ

そして、まずは『AI脳』を読んでAI脳をインストールしてほしい。

「今からでも、全然追いつける。」

世界のChatGPTユーザーは人口の0.3%。エージェント開発をしている層は0.06%。現場ではCopilotすら触っていない人が多数派。

だからこそ、今ここで動き始めた人には巨大なチャンスがある。

必要なのは特別な才能じゃない。

  • 知的好奇心を持ち続ける
  • 小さく動いてやり切る
  • アウトプットし続ける
  • わからないことを放置しない

それだけで、半年後には大きな差がついている。

AIが賢くなるほど、人間はより人間らしく、より創造的になれる。

今日ここから「はじめの一歩」を踏み出そう。

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