
「2ヶ月分の仕事がたった2時間で完了した」——そんな衝撃的な投稿がX(旧Twitter)で話題になっています。これを実現したのが、Anthropic社が提供するClaudeの新機能「Cowork」です。
本記事では、AIが「チャット相手」から「PC上で実際に作業する同僚」へと進化するClaude Coworkについて、機能の全貌から使い方、セキュリティ対策まで徹底解説します。動画の実演デモと公式情報を組み合わせ、あなたの業務にどう活用できるかが具体的にイメージできる内容になっています。
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目次
Claude Coworkとは?AIがPCの「同僚」として働く新機能
まずは、Claude Coworkの基本的な概要と、利用するための条件を押さえておきましょう。
概要:チャットではなく「タブ」で動くエージェント型AI
Claude Coworkは、Anthropic社が2026年1月12日にリリースした機能です。従来のチャット型AIとは異なり、AIがユーザーのPC上で「同僚」として自律的に作業を行います。

Coworkの最大の特徴は以下の3点です。
- 自律的なファイル操作:ローカルフォルダ内のファイルを直接読み書きできる
- Webブラウザの自動操作:Chrome上での検索・スクレイピング・ログイン操作が可能
- マルチステップタスクの実行:複雑な作業を計画し、並列処理で効率的に完了させる
エンジニア向けツールとして先行リリースされた「Claude Code」の技術基盤を活用しつつ、GUIベースで誰でも使いやすく進化させたのがCoworkです。ターミナル操作が必要だったClaude Codeに対し、Coworkは直感的なインターフェースで非エンジニアでも高度な自動化を実現できます。
利用条件と料金プラン
現時点でCoworkを利用するには、以下の条件を満たす必要があります。
必要環境
- macOS版Claude Desktopアプリ(Windows版は開発中)
- 有料プランのサブスクリプション
- アクティブなインターネット接続
料金プラン
Claudeの料金プランは以下のように構成されています。
| プラン | 月額料金 | Cowork利用 |
|---|---|---|
| Free | 無料 | × |
| Pro | 約$20/月 | △(順次開放中) |
| Team | 約$30/月/ユーザー | △(順次開放中) |
| Max | 約$100〜$200/月 | ○(利用可能) |
| Enterprise | 要問い合わせ | △(順次開放中) |
料金は2026年1月時点・詳細はこちら
2026年1月23日のアップデートで、TeamプランとEnterpriseプランにもリサーチプレビューとして開放されました。また、1月16日にはProプラン向けにも提供が開始されています。
まだ対象プランに加入していない方は、公式サイトからウェイトリストに登録することで、将来のアクセス権を確保できます。
Claude Coworkでできること|主な機能と特徴
Coworkが従来のAIツールと何が違うのか、具体的な機能を見ていきましょう。
ローカルファイルへの直接アクセス
Web版のClaudeでは、ファイルを操作するたびにアップロード・ダウンロードが必要でした。Coworkではこの手間が完全に解消されます。

- フォルダ指定で作業が完結:指定したフォルダ内のファイルを直接読み書き
- 仮想マシン(VM)環境での安全な実行:メインOSから隔離された環境で動作
- リアルタイムでの変更反映:作成・編集したファイルがそのままローカルに保存される
これにより、数百のファイルを一括で整理したり、複数のドキュメントから情報を抽出して新しいファイルを作成したりといった作業が、シームレスに行えるようになります。
Webブラウザの自動操作
Coworkの画期的な機能の一つが、Webブラウザの自動操作です。
- Chrome起動・検索:指示に基づいて自動で検索を実行
- スクレイピング:Webページから必要な情報を抽出
- ログイン操作:社内システムへのアクセスも可能
- SNS投稿:下書き作成から投稿までの一連の流れを自動化
ただし、すべての操作が自動で実行されるわけではありません。「Human-in-the-loop」という仕組みにより、重要なアクションの前にはユーザーの許可を求めます。これにより、意図しない操作を防ぎながら効率化を実現しています。
サブエージェント調整と長時間実行
複雑なタスクを依頼した場合、Coworkは以下のプロセスで作業を進めます。
- リクエストを分析し、計画を作成
- 必要に応じて複雑な作業をサブタスクに分割
- 仮想マシン環境で作業を実行
- 複数のワークストリームを並列で調整
- 完成した出力をファイルシステムに直接配信
通常のチャットでは会話タイムアウトやコンテキスト制限がありますが、Coworkではこれらの制限なく長期間のタスクに取り組めます。結果として、Word、Excel、PowerPointなどの成果物を、動作する数式や適切なフォーマット付きで生成できます。
Claude Coworkの実演デモ|実際の操作画面を見てみよう
ここからは、実際の操作画面を見ながらCoworkの使用感を確認していきましょう。
デスクトップアプリの起動とタブ切り替え
Claude Desktopアプリを開くと、上部に3つのタブが表示されます。
- Chat:従来のチャット形式での対話
- Code:エンジニア向けのコーディング支援(Claude Code)
- Cowork:PC操作を伴うタスク実行モード
「Cowork」タブをクリックすると、タスク入力画面に移行します。ここで重要なのが、フォルダへのアクセス権限の付与です。

画面下部のフォルダアイコンをクリックし、作業対象となるフォルダを選択します。デスクトップやドキュメントフォルダなど、Claudeに操作させたい範囲を明示的に指定することで、セキュリティを確保しながら作業を進められます。
成果物の自動生成プロセス
実際にタスクを依頼すると、以下の流れで作業が進みます。
- 指示の入力:「事業計画書を作成して」などの依頼を入力
- 計画の確認:Claudeが作業計画を提示し、ユーザーが承認
- 実行:計画に基づいて自動でファイルを作成・編集
- 納品:完成したファイルが指定フォルダに保存される

生成されたファイルは、Claude上でリンクをクリックするだけで直接開くことができます。WordやExcelなど、普段使っているアプリケーションでそのまま編集を続けられるのも大きな利点です。
Claude CodeからCoworkへの進化|何が変わったのか?
Coworkの背景を理解するために、前身となるClaude Codeとの違いを整理しておきましょう。
エンジニア向けから一般ユーザー向けへ
Claude Codeは、ターミナル(黒い画面)でコマンドを入力して操作するエンジニア向けのツールでした。コーディング作業の自動化には非常に強力でしたが、非エンジニアにとってはハードルが高いものでした。
| 項目 | Claude Code | Cowork |
|---|---|---|
| ターゲット | エンジニア・開発者 | 一般ユーザー全般 |
| 操作方法 | ターミナル(CUI) | GUI(グラフィカルUI) |
| 主な用途 | コーディング・開発タスク | ドキュメント作成・ファイル整理など |
| 技術知識 | 必要 | 不要 |
Anthropic社は、Claude Codeがコーディング以外の用途にも活用されていることに気づき、「非エンジニアでも同じ体験ができるようにしたい」という思いからCoworkを開発しました。同じエージェントアーキテクチャを基盤としながら、UIを刷新することで、より多くの人がAIエージェントの恩恵を受けられるようになったのです。
活用事例|2ヶ月の仕事が2時間に短縮された実例
Coworkの実力を示す具体的な活用事例を紹介します。
事例1:大量の職務記述書・メール作成を一括処理
冒頭で紹介した「2ヶ月分の仕事が2時間で完了」という事例の詳細です。

処理されたタスク一覧
- 職務記述書:14本
- マーケティング戦略資料:複数
- メール送信:47通
- Webコピー作成:複数
- LinkedIn返信:23件
これらすべてを自律的に実行し、完了報告まで行ったとのことです。人間が一つひとつ手作業で行っていたら膨大な時間がかかる作業を、Coworkが並列処理で効率的にこなしました。
事例2:散らかったフォルダの自動整理
日常的に使える活用例として、フォルダ整理があります。
- ダウンロードフォルダの自動カテゴリ分け:画像、ドキュメント、音楽などに自動分類
- ファイル名の一括リネーム:「YYYY-MM-DD_ファイル名」など統一形式に変更
- 重複ファイルの検出と整理:同じ内容のファイルを特定し、まとめる
「Downloadsフォルダをタイプと日付で整理してください」と指示するだけで、数百のファイルがカテゴリ化されたフォルダに分類されます。
事例3:領収書から経費精算書を自動作成
経理業務の効率化にも活用できます。
- 領収書のスクリーンショット画像をフォルダに保存
- 「これらの領収書から経費精算書を作成して」と指示
- Claudeが画像を読み取り、日付・金額・項目を抽出
- Excelファイルに自動転記し、計算式も挿入
手入力によるミスを防ぎながら、大幅な時間短縮が可能です。
事例4:プレゼン資料の自動生成
粗いメモや会議トランスクリプトからスライドデッキを作成することもできます。
- 散在したメモを整理してスライド構成を提案
- 適切なフォーマットで PowerPoint ファイルを生成
- 必要に応じてチャートやグラフも作成
「この会議メモからプレゼン資料を作って」という一言で、フォーマット済みのドキュメントが納品されます。

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安全な運用のために|セキュリティリスクと対策
強力なツールには相応のリスクが伴います。Coworkを安全に使うための注意点を確認しましょう。
PC操作権限を与えるリスクとは
Coworkは実際にPC上のファイルを操作するため、以下のリスクが存在します。
- ファイル削除などの破壊的操作の可能性:指示を誤解した場合、重要ファイルが削除される恐れ
- 誤解釈による意図しない動作:曖昧な指示が予期しない結果を招く可能性
- 機密情報へのアクセス:アクセス権を与えたフォルダ内の情報がすべて読み取られる
これらのリスクに対しては、バックアップの徹底が最も重要な対策です。重要なファイルは事前にバックアップを取っておき、万が一の事態に備えましょう。
プロンプトインジェクション攻撃への注意

「プロンプトインジェクション」とは、AIに対する入力に悪意ある命令を紛れ込ませ、AIの挙動を乗っ取る攻撃手法です。
例えば、Coworkに「今日のニュースを検索して」と指示した場合、検索結果のWebページに悪意ある指示が隠されていると、Claudeがそれを読み取って意図しない動作をする可能性があります。
Anthropic社は高度な防御機能を実装していますが、エージェント型AIの安全性は業界全体でまだ発展途上の分野です。以下の対策を心がけてください。
- 信頼できないWebサイトへのアクセスを避ける
- 機密性の高い作業では操作確認を必ず行う
- 不審な動作があれば即座にセッションを終了する
BrowseSafeとは?AIブラウザCometを守るプロンプトインジェクション対策モデルの技術を解説
「AIブラウザを導入したいけど、セキュリティが不安…」「プロンプトインジェクション攻撃って、具体的にどんなリスクがあるの?」 2025年12月、Perplexity社がAIブラウザ “Comet”…
Human-in-the-loopの実装方法
Coworkには、重要なアクションの前に人間が確認する「Human-in-the-loop」の仕組みが組み込まれています。
設定で制御できる項目
- MCP接続:外部サービスとの連携時に許可を求めるか
- インターネットアクセス:Web閲覧時の確認頻度
- ファイル操作:削除や上書きなど破壊的操作の前に確認するか
設定画面(claude.ai/settings/connectorsおよびclaude.ai/settings/capabilities)から、Claudeのデフォルト設定を超えてアクセスを拡張する前に、MCPやWebサイトをどの程度信頼するかを慎重に評価してください。
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Claude Coworkの使い方|基本的な操作手順
ここからは、実際にCoworkを使い始めるための具体的な手順を解説します。

ステップ1:macOS版Claude Desktopのインストール
- Claude公式サイトにアクセス
- macOS版のダウンロードボタンをクリック
- ダウンロードしたファイルを開き、アプリケーションフォルダにドラッグ
- アプリを起動し、Anthropicアカウントでログイン
Maxプラン以上に加入していることを確認してください。加入状況は設定画面から確認できます。
ステップ2:Coworkタブへのアクセス
- Claude Desktopアプリを開く
- 画面上部のモードセレクタを確認
- 「Cowork」タブをクリック
- タスク入力画面が表示される
初回起動時には、機能の説明や注意事項が表示される場合があります。内容を確認した上で進んでください。
ステップ3:フォルダへのアクセス権限付与
- 画面下部のフォルダアイコンをクリック
- 「別のフォルダーを選択」を選択
- 作業対象となるフォルダを指定
- アクセス許可を確認
セキュリティ上の注意点
- 必要最小限のフォルダのみにアクセス権を付与する
- 機密ファイルが含まれるフォルダは避ける
- 作業専用のフォルダを作成して使用することを推奨
ステップ4:タスクの指示と実行
明確な指示を書くことで、Claudeの精度が向上します。
良い指示の例
Downloadsフォルダ内のファイルを以下のルールで整理してください:
- 画像ファイル(jpg, png, gif)→ Imagesフォルダ
- ドキュメント(pdf, docx, xlsx)→ Documentsフォルダ
- その他 → Othersフォルダ
ファイル名は「YYYY-MM-DD_元のファイル名」の形式に変更してください。
タスクを入力すると、Claudeが計画を提示します。内容を確認し、問題なければ実行を許可します。
進捗モニタリングと途中介入
- 実行中は進捗インジケータでClaudeの作業状況を確認可能
- 方向修正が必要な場合は、途中で介入して追加指示を与えられる
- 急ぎの場合は、タスクをキューに追加して並列処理させることも可能
使用制限とトラブルシューティング
Coworkを使う上で知っておくべき制限事項と、よくある問題の解決策を紹介します。

使用割り当ての消費について
Coworkは通常のチャットよりも多くのトークンを消費します。
- 使用状況の確認方法:設定 > 使用状況
- 消費を抑えるコツ
- 関連する作業を単一セッションにバッチ処理
- ファイルアクセスや拡張実行を必要としない単純タスクには標準チャットを使用
- 個別の使用状況を定期的に監視
よくある問題と解決策
タスクが途中で停止した場合
Claude Desktopアプリはタスク全体を通じて開いたままにする必要があります。アプリを閉じたり、コンピュータがスリープ状態になったりすると、セッションが終了してしまいます。
使用制限にすぐ達する場合
Coworkは標準チャットよりも多くの使用量を消費します。以下の対策を検討してください。
- より単純なタスクには標準チャットを使用
- 複雑なマルチステップ作業のためにCoworkを予約
- 必要に応じてプランのアップグレードを検討
ファイルが予想される場所に表示されない場合
- Claudeに適切なファイルアクセス権限を付与しているか確認
- タスク完了時にClaudeが指定した出力場所を確認
- フォルダの選択が正しく行われているか再確認
まとめ:Claude Coworkが切り拓く「AIと同僚になる」未来
Claude Coworkは、AIを単なるチャット相手から、PC上で実務をこなす「デジタルな同僚」へと進化させました。ローカルファイルへの直接アクセスやWebブラウザの自動操作により、ドキュメント作成やデータ収集といった煩雑な作業を数時間で完結させる圧倒的な効率化を実現します。現在はmacOS版かつ一部プラン限定ですが、今後はWindows対応や企業向けプランの拡充も予定されており、非エンジニアであっても高度な自動化を享受できる時代が本格的に到来しています。
一方で、PCの操作権限をAIに委ねる以上、セキュリティ対策や「人間による最終確認(Human-in-the-loop)」の徹底は避けて通れません。革新的なツールだからこそ、リスクを正しく理解し、安全な運用体制を構築することが重要です。まずは小規模なタスクから段階的に導入し、AIエージェントがもたらす恩恵を自社の業務プロセスにどう組み込むかを検討する時期に来ていると言えるでしょう。
生成AIの導入・活用をプロが伴走支援
こうした最新のAIエージェント機能を「自社の現場でどう使いこなすべきか」とお悩みの企業様も多いのではないでしょうか。
デジライズでは、Claude Coworkをはじめとする生成AIの導入研修を行っています。まずはミーティングにて貴社の業務内容を丁寧にヒアリングし、現場で本当に価値を発揮するAI活用法をゼロから一緒に形にしていきます。AIの専門家が実務への定着まで伴走いたしますので、社内に専門のIT担当者がいない企業様でも安心して導入を進めていただけます。
「まずは何ができるか知りたい」といった情報収集段階でのご相談も大歓迎です。導入の流れや具体的な支援内容をまとめた資料を以下よりご覧いただけますので、ぜひお気軽にご活用ください。





