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2025.5.30

AI革命の最前線:仕事・スキル・マインドセットはどう変わる? – Sushi Tech Tokyo 2025「AI時代の幕開け」

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AI革命の最前線:仕事・スキル・マインドセットはどう変わる? – Sushi Tech Tokyo 2025「AI時代の幕開け」

はじめに:AIの進化が加速する今、私たちの未来を探る

2025年5月8日、東京ビッグサイトは熱気に包まれました。未来のテクノロジーが一堂に会する「Sushi Tech Tokyo 2025」のメインステージで、特に注目を集めたセッションが「AI時代の幕開け〜私たちの仕事はどう変わる?〜」です。AIの進化が私たちの働き方や社会にどのような変革をもたらすのか、その最前線で活躍する3名の専門家が登壇し、熱い議論を交わしました。

本レポートでは、この刺激的なセッションの全貌を、トランスクリプトと提供資料を元に5000文字を超えるボリュームで徹底的に解説します。AIの最新トレンドから、実際のビジネス現場での変化、そして私たちが持つべきマインドセットまで、登壇者の生の声を通じて、AI時代の羅針盤となる知見をお届けします。AIの進化に期待と少しの不安を抱えるすべての人にとって、必読の内容となるでしょう。

登壇者紹介:AI業界のトップランナーたち

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本セッションを彩ったのは、それぞれの分野でAI技術の社会実装をリードする以下の3名です。

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  • 茶圓 将裕(ちゃえん まさひろ)氏: 株式会社デジライズ代表取締役。法人向けAI研修および企業向けChatGPT開発のエキスパート。X(旧Twitter)では15万人以上のフォロワーを持ち、AIに関する情報発信で絶大な影響力を誇ります。GMO AI & Web3株式会社をはじめ、複数社の顧問も務め、AIのビジネス活用に深く精通しています。
  • 小林 葵(こばやし あおい)氏: トリクル株式会社CEO。早稲田大学政治経済学部に在学しながら、生成AIツールの開発と研修を提供するトリクル株式会社を率いる若き起業家。国内最大級の生成AI研究団体「早稲田AI研究会」の設立者でもあり、特に生成AI×開発分野における女性のオピニオンリーダーとして注目されています。
  • 小島 舞子(こじま まいこ)氏: 株式会社クラフター代表取締役。企業内独自書類を参照できる安全な生成AIツール「Crew」やDX販促支援ツール「CraftChat」の企画運営を手掛け、2022年にはマネックスグループへのM&Aも実現。一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)協議員やForbes JAPAN Women In Tech 30に選出されるなど、AIビジネスとダイバーシティ推進の両面で活躍しています。

モデレーターの巧みな進行のもと、3氏の知見が交錯し、AI時代を生き抜くためのヒントが数多く提示されました。

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第1部:AIスタートアップのトレンドと最前線 – テクノロジーはどこへ向かうのか?

セッションは、AI技術の現状と未来を展望する「AIスタートアップのトレンドと最前線」から幕を開けました。登壇者たちは、今まさに起きている変化の波を鋭敏に捉え、その核心を語りました。

1-1. 2025年、AI業界を賑わす3つのキーワード:推論モデル、エージェント、クリエイティブAI

まず口火を切った茶圓氏は、現在のAIトレンドとして3つの大きな流れを指摘しました。

  • 推論モデルの進化: 「昨年末くらいから、OpenAIのモデルなど、開発段階だけでなく、実際に私たちが使う際の応答速度や精度が向上したモデルが登場しました。これにより、実用性が格段に高まり、一つブレイクスルーがあったと感じています」(茶圓氏)。これまで高性能でも動作が重かったモデルが、より効率的に「推論」できるようになったことで、活用の幅が広がっているのです。
  • エージェントAIの台頭: 「皆さんもご存知の通り、ブラウザ操作を自動化するタイプのエージェントAIが注目されています。これが本格的に普及すれば、多くの事務作業が自動化されるでしょう。2025年後半には、Chromeなどのブラウザに標準搭載され、『〇〇さんにメールを送って』とか『この商品を比較して購入して』といった指示で済むようになるかもしれません」(茶圓氏)。これは、AIが単なる情報提供者から、私たちの指示を実行する「代理人」へと進化することを示唆しています。
  • クリエイティブ系AIの飛躍的進化: 「画像生成や動画生成の精度が驚くほど向上しています。今日(セッション当日)もFigmaがAI機能を発表しましたが、Webサイト制作などもAIで簡単にできるようになるでしょう。YouTubeのサムネイル作成などは、来年には専門家が不要になるレベルに達するかもしれません」(茶圓氏)。クリエイティブ領域におけるAIの進化は、コンテンツ制作のあり方を根本から変える可能性を秘めています。

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1-2. AIエージェントの進化段階:私たちは今どこにいるのか?

小林氏は、特にエージェントAIの進化について、より詳細な視点を提供しました。彼女はAIエージェントの進化を5段階で捉えています。

  1. チャットAI: 人間と自然な会話ができるAI(例:ChatGPT)。
  2. 段階的思考AI: ユーザーの問題を理解し、段階的に解決策を提示できるAI。
  3. ツール連携AI: Googleカレンダーやメールなど、外部ツールと連携できるAI。
  4. 自律的研究AI: AIが自ら研究を進められる段階。
  5. AGI(汎用人工知能)に近い存在: 人間と同等以上の知能を持つAI。

「現在、私たちは3段階目の『ツール連携AI』に完全に到達し、一部では4段階目の『自律的研究AI』へと移行しつつあると考えています」と小林氏は述べ、AIが急速に能力を高めている現状を強調しました。

1-3. 日本企業におけるAI活用の現状と課題

一方、小島氏は、グローバルなトレンドとは裏腹に、日本企業特有の課題にも言及しました。「アメリカほど、日本企業では自社データがオンラインに上がっていないケースが多いのが現状です。まだオンプレミス環境だったり、ファイルサーバーに手動でアップロードしていたり。AIが真価を発揮するためには、これらのデータとAIをいかにスムーズに連携させるかが大きな課題です」(小島氏)。AIの能力を最大限に引き出すためには、まず足元のデータ環境整備が不可欠であるという指摘は、多くの日本企業にとって耳の痛い話かもしれません。

1-4. プロが愛用するAIツールとその活用術:ChatGPT、Claude、Gemini、Gamma、Notion AI…

議論は、登壇者たちが実際にどのようなAIツールを使い、どのような成果を上げているのかという具体的な話題に移りました。

茶圓氏は、複数のAIツールを巧みに使い分けていると語ります。「最近、日本企業で多い資料作成業務では、『Gamma(ガンマ)』が最強ですね。開発スピードが非常に速く、機能もどんどん進化しています。もちろん、ChatGPTやClaudeも使いますし、GoogleのGeminiもフル課金して活用しています。用途に応じて、ファイル解析はChatGPT、長文読解やネット検索はClaudeといった具合です」(茶圓氏)。

小林氏は、ビジネスシーンでのGammaの有用性に同意しつつ、学生ならではの視点も加えました。「会議の文字起こしにはPMDVやPEEKを使っていますが、学生としては授業のノート取りに『Notion AI』が非常に役立っています。リアルタイムで文字起こしをして、そこから自動で要約までしてくれるので、学習効率が格段に上がりました」(小林氏)。

小島氏は、大学生の間でChatGPTの利用が急速に広がっている一方、社会人の利用はまだこれからという印象を持っていると述べ、世代間のAI活用ギャップにも触れました。

このセグメントでは、AI技術の最先端がいかにエキサイティングであるか、そしてそれが私たちの生活や仕事にどのような可能性をもたらすのかが、具体的なツール名とともに示されました。

第2部:AI導入のリアル – 実際の現場はどのように変わっているのか?

最先端の技術トレンドを踏まえ、セッションは次に「実際の現場はどんな風に変わっているのか?」という、より実践的なテーマへと移行しました。AIがビジネスの現場にどのような影響を与え、働き方をどう変えつつあるのか、登壇者たちの経験に基づいたリアルな声が交わされました。

2-1. 大企業におけるAI導入の現実:Google Geminiから始める第一歩

AI導入の意欲は高くとも、特に大企業ではコストやセキュリティ、既存システムとの連携など、乗り越えるべきハードルが少なくありません。

小林氏は、「いきなり全社員に月額3000円の有料AIツールを導入するのは、企業にとって大きな決断です。そのため、まずはGoogleのGeminiなど、無料で使える高性能なAIツールから試してみることを推奨しています」と、現実的な導入ステップを提案しました。

茶圓氏もこれに同意し、「企業は大きくGoogle環境かMicrosoft環境かに分かれますが、Googleユーザーであれば、追加費用なしでGeminiの多くの機能を利用できるのが大きなメリットです。セキュリティとコストは企業にとって常に重要な課題であり、Geminiはその両面で導入のハードルを下げてくれます」と補足しました。

小島氏は、多くの企業が「まずは一部の部署や有志の社員で実証実験を行い、そこでユースケースや効果が見えてから全社展開する」という、リーンなアプローチを取っていると述べました。

2-2. 働き方のパラダイムシフト:「やりたくない仕事」からの解放

AI導入を成功させる鍵として、登壇者たちは一様に「トップダウンの意思決定」の重要性を強調しました。

「GMOさんのような先進的な企業では、経営層がAI導入に強いコミットメントを持っています。やはりトップがAIの可能性を理解し、積極的に推進する姿勢が不可欠です」と茶圓氏は語ります。彼は、日本全体でAIが当たり前に使われるようになるには「20年程度かかるかもしれない」と予測しつつも、その変化は着実に進んでいると見ています。特に、現在の50代、60代が引退し、デジタルネイティブ世代が中核を担うようになれば、AIはフルスタンダードになるとの見解を示しました。

小林氏は、より楽観的な見通しを示しました。「優秀な学生はすでにAIを使いこなしており、『AIを禁止している会社には行きたくない』と考える学生も増えています。企業が優秀な人材を確保するためには、AI導入を加速させざるを得ない状況が生まれるでしょう。20年と言わず、10年程度で大きな変化が訪れる可能性もあります」(小林氏)。

小島氏は、AIによる働き方の変化を「やりたくない仕事からの解放」と表現しました。「例えば、議事録作成のような、誰もが進んでやりたいわけではないけれど必要な業務から、AIに置き換わっていくのが自然な流れではないでしょうか。かつて自動改札機が導入された時も抵抗がありましたが、今では当たり前です。AIも同様に、徐々に不可欠な存在になっていくでしょう」(小島氏)。

2-3. AIが浸透しやすい部署・職種とは?

では、具体的にどのような部署や職種からAI活用が進んでいるのでしょうか。

茶圓氏は、「大企業では、まずIT部門や、新しい技術に関心の高い部署、あるいは次期リーダー候補や幹部社員に対して重点的にAI教育を行うケースが多いです。社内にAIに詳しい人材を育成することが、その後の展開をスムーズにします」と述べました。

小島氏は、より具体的に「IT事業部のプロダクト開発部門、カスタマーサポート部門、そしてマーケティングやセールス部門」を挙げました。プログラミング支援、問い合わせ対応の自動化、クリエイティブ制作の効率化、資料作成の迅速化など、AIが直接的に業務改善に貢献できる領域から導入が進んでいるようです。

2-4. AIを使いこなす人とそうでない人の決定的な差

セッションでは、AIを効果的に活用している人の具体的なエピソードも紹介されました。

小林氏は、自身の学生生活を例に挙げました。「授業の内容をリアルタイムでAIに文字起こし・要約させれば、ノート取りに費やしていた時間を他の学習や活動に充てられます。AIを使っているか否かで、時間の使い方が大きく変わってきます」(小林氏)。

茶圓氏はさらに衝撃的なエピソードを披露しました。「私は打ち合わせをしながら、裏で5つくらいのAIツールを同時に動かしています。情報をリサーチさせたり、資料のたたき台を作らせたり、議事録を取らせたり…。人間の数倍のスピードで仕事を進めることが可能です」(茶圓氏)。

これらのエピソードは、AIが単なる便利ツールではなく、個人の生産性を飛躍的に向上させる強力な武器となり得ることを示しています。そして、その恩恵を最大限に享受できるかどうかは、個人の意識とスキルにかかっていると言えるでしょう。

第3部:AI社会に求められるマインドセット – 変化の時代を生き抜くために

技術が進化し、働き方が変わる中で、私たち人間にはどのような心構えやスキルが求められるのでしょうか。セッションの第3部では、「AI社会に求められるマインドセット」をテーマに、変化の時代を生き抜くための指針が示されました。

3-1. アンテナを高く張れ!情報収集と「試す」勇気

目まぐるしく変わるAIの世界で、常に新しい情報をキャッチアップし続けることの重要性は言うまでもありません。

茶圓氏は、成功する人の特徴として3つの要素を挙げました。「まずは『楽をしたい』というマインド。面倒な作業をAIに任せて効率化したいという欲求が、新しいツールを試す原動力になります。次に『体力』。AIを使えば5倍、10倍働けると言われますが、それを実行するには体力が必要です。そして最後に『知的好奇心』。常に新しい情報を求め、誰よりも早く深くAIを極めることが、今の時代では大きな強みになります」(茶圓氏)。

小林氏は、少し異なる角度から「人から学ぶ力」の重要性を説きました。「AIがまだ持っていない情報や知見は、人間が持っています。そうした情報にアクセスするためには、人に好かれ、教えてもらえるような『愛される力』や『教養』、さらには『見た目に気を使うこと』も意外と大切かもしれません」(小林氏)。AI時代だからこそ、人間的な魅力が相対的に高まるというユニークな視点です。

小島氏は、溢れる情報の中から真実を見抜く「情報リテラシー」の重要性を強調しました。「AIは時に誤った情報を生成することもありますし、そうでなくても世の中にはフェイクニュースや誤解を招く情報が溢れています。新しい技術や情報を鵜呑みにせず、一次情報にあたる、あるいは実際に自分で体験してみることが不可欠です」(小島氏)。

3-2. AIとの共創:「人間らしさ」と「クリエイティビティ」の真価

AIが多くのタスクをこなせるようになる中で、「人間にしかできないこと」の価値はますます高まります。

茶圓氏は、「商品を作る、納品する、というプロセスの多くはAIで効率化できます。しかし、最終的に『売る』という行為、特に関係性が重要な高単価商品の営業などは、やはり人間の力が不可欠です」と述べ、コミュニケーション能力や信頼構築といった人間的スキルの重要性を指摘しました。

小島氏は、「AIは大量の情報を記憶できますが、人間は忘れることで新しい環境に適応したり、新しい発想を生み出したりします。必ずしも全てを記憶することが正しいとは限りません」と述べ、AIにはない人間の思考プロセスの価値に言及しました。

また、AIの能力を最大限に引き出すためには、人間側の「問いかける力」、すなわちプロンプトエンジニアリングのスキルが重要になるという点でも、登壇者の意見は一致しました。茶圓氏は、「良い本を書くためには、まず著者自身が豊富な情報や深い洞察を持っている必要があります。AIに質の高いアウトプットを求めるなら、人間側が質の高いインプット(指示や情報)を与える必要があるのです」と語りました。

3-3. これから5年で不可欠になるスキルとは?

最後に、今後5年程度で特に重要になるスキルやマインドセットについて、改めて確認されました。まとめると、以下の要素が挙げられるでしょう。

  • 変化への適応力と学習意欲: 新しい技術を恐れず、積極的に学び、試す姿勢。
  • 批判的思考力と情報リテラシー: AIを含むあらゆる情報源の信頼性を吟味し、本質を見抜く力。
  • コミュニケーション能力と共感力: AIには代替できない、人間関係を構築し、維持する力。
  • 創造性と問題解決能力: AIをツールとして使いこなし、新たな価値を生み出す力。
  • 倫理観と責任感: AIの利用に伴う倫理的な課題を理解し、責任ある行動をとる力。

AI時代は、私たちに新たな挑戦を突きつけると同時に、人間ならではの能力を再発見し、磨き上げる機会を与えてくれるのかもしれません。

第4部:会場からの熱き質疑応答 – 参加者と登壇者が織りなす知の交差点

セッションの最後には、会場の参加者から活発な質疑応答が行われました。AIに関するリアルな疑問や悩みが提示され、登壇者たちがそれぞれの専門的知見から丁寧に回答しました。

4-1. 【Q1】AIの法的・倫理的課題にどう向き合うべきか?(質問者:人文・社会科学分野の研究者)

「AIの進化に比べ、人文・社会科学分野での法的・倫理的な整備が追いついていないと感じています。プロダクト開発を進める上で、これらの課題にどう向き合えば良いでしょうか?」

  • 小島氏: 「日本のAIに関する法整備は、まさにこれからという段階です。企業としては、まず自社の保有データを整理し、何を保護し、何をAIで活用したいのかを明確にすることが第一歩です。その上で、著作権やプライバシーに配慮したガイドラインを策定し、透明性を確保しながら利用を進める必要があります。これには時間がかかるかもしれませんが、丁寧な議論と合意形成が不可欠です。」
  • 小林氏: 「個人レベルでは、法規制の最新情報を常にキャッチアップし、今後の動向を予測しておくことが重要です。例えば、ソフトバンクとOpenAIの提携のようなニュースから、日本政府のスタンスや今後の規制の方向性がある程度見えてくることもあります。」
  • 茶圓氏: 「ビジネスの現場では、リスクは期待値で計算するという考え方もあります。潜在的な法的リスクとその発生確率、そして得られる利益を比較衡量し、どこまでリスクを取るかを判断します。もちろん、弁護士などの専門家と連携し、法的な助言を得ることも重要です。」

4-2. 【Q2】学生でも高価な最新AIツールを試す方法は?(質問者:学生)

「最新のAIツールは高価なものが多く、学生には手が出しづらいです。何か良い方法はありますか?」

  • 茶圓氏: 「AI活用に積極的な企業でのインターンシップは、非常に良い機会になるでしょう。私の会社(デジライズ)でも、インターン生には最新のAIツールを自由に使える環境を提供しています。企業のリソースを活用することで、個人では難しい体験ができます。」
  • 小林氏: 「多くのAIツールは、リリース初期にインフルエンサーを通じて無料トライアル期間や割引クーポンを提供しています。新しいツールが登場したら、そうした情報を積極的に探してみると良いでしょう。『Gamma』も、初期はそうしたキャンペーンがありました。」

4-3. 【Q3】AIの「ハルシネーション」にどう対処し、情報リテラシーを高めるか?(質問者:一般参加者)

「AIがもっともらしい嘘(ハルシネーション)をつくことが問題視されていますが、これはAIに限らず、上の世代の方々も含め、情報を見抜く力が必要なのではないでしょうか?」

  • 小島氏: 「おっしゃる通り、ハルシネーションはAI特有の問題ではなく、あらゆる情報に潜むリスクです。重要なのは、情報源の信頼性を常に確認する習慣を持つことです。例えば、企業情報を得る際には、公式サイトのIR資料を確認するなど、一次情報にあたることを心がけています。」
  • 小林氏: 「AIに情報を生成させる際には、『引用元を明示してください』といったプロンプトを加えることで、ハルシネーションのリスクをある程度低減できます。」
  • 茶圓氏: 「ファクトチェック機能を持つAIツールも登場しています。また、信頼できる情報発信者(専門家や実績のあるインフルエンサーなど)をフォローし、複数の情報源を比較することも有効です。私のXの情報を参考にしてください(笑)。」

これらの質疑応答を通じて、AIを取り巻く課題の多面性と、それに対する実践的なアプローチが浮き彫りになりました。

おわりに:AI時代の変化を楽しみ、未来をデザインする

約1時間にわたる熱気あふれるセッションは、登壇者たちからの力強いメッセージで締めくくられました。

  • 茶圓氏: 「私のX(@chayen_AI)やYouTubeチャンネルで、AIに関する最新情報を発信していますので、ぜひフォローしてください。また、企業様でAI研修や開発にご興味があれば、お気軽にご相談ください。本日ブースも出展しています!」
  • 小林氏: 「私も今後YouTubeチャンネルを本格的に始動し、AI時代の生き方や最新情報について発信していく予定です。『あおいぼっと』で検索してみてください。トリクルではインターンも積極的に募集していますので、AIの最前線で活躍したい方はぜひ!」
  • 小島氏: 「弊社(クラフター)では、企業様向けに安全な生成AIツール『Crew』を提供しています。AIは専門家だけでなく、一般の従業員の皆さんにとっても身近なツールになっていくはずです。まずは無料のツールからでも良いので、ぜひAIに触れて、その可能性を体感してみてください。」

このセッションから得られた重要なメッセージを3つに集約するならば、以下のようになるでしょう。

  1. AIの進化は止まらない、変化を恐れず受容せよ。
  2. AIは脅威ではなく、人間の能力を拡張するツールである。
  3. AI時代に最も重要なのは、学び続ける意欲と人間ならではの価値の追求である。

AIが私たちの仕事や生活にどのような影響を与えるのか、その全貌はまだ見えません。しかし、確かなことは、AIと共に新しい未来をデザインしていくのは、私たち人間自身であるということです。このセッションが、そのための第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。未知なるAIの世界を楽しみ、変化を力に変えていきましょう。

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