生成AI活用で情報収集時間を8時間から10分へ短縮 化粧品D2C企業のチーム連携も改善
ファビウス株式会社 様

導入前の課題
- 調査や資料作成に時間を要し、業務効率が上がりにくかった。
- 新規事業や新たな取り組みについて、情報収集や情報整理に時間がかかっていた。
- 社内外の新パートーナーや新メンバーとの連携や情報交換は手探りだった。
導入後の効果
- 調査時間を8時間から10分に短縮し、業務効率が向上。
- 必要情報を事前に把握でき、意思決定が迅速化。
- 共通情報の活用で連携がスムーズになり、チームワークが強化。
目次
会社紹介
ファビウス株式会社様は、化粧品・健康食品のD2Cおよび定期通販事業を展開する美容ブランド企業です。
「すべての人を美しく」をテーマに、商品の開発からお客様へのお届け、カスタマー対応まで一貫して自社グループで実施しています。
マーケティング力と商品開発力を両輪とし、代表商品「すっきりフルーツ青汁」は発売から3年で年商130億円を突破。近年は海外産の希少フルーツを使ったジュース・ワインの輸入販売にも挑戦し、免許取得や貿易手続きも自社で対応。
スピード感と独自性を武器に、高品質な商品とサービスを提供しています。
課題感
同社が直面していた課題は大きく三つありました。
第一に、ゴールや正解が見えない取り組みへの対応です。
新規事業や前例のない挑戦では、どの方向に進めばお客様に喜ばれる商品になるのか、常に手探りの状態が続きます。ベテラン社員でも難易度が高く、若手社員も多い同社では、性別や経験に関係なく一体感を持って試行錯誤していますが、明確なゴールを見据えた動きは依然として課題でした。
第二に、臨機応変なチームワークの構築です。
事業拡大に伴い、役割分担の移り変わりや新しいメンバーとの連携体制づくりが常に求められていました。
第三に、社外との連携における文化や慣習の違いです。
特に海外取引先とのやり取りでは、業界や国を越えた文化・習慣・価値観の差が大きく、土台そのものが異なる相手との連携は継続的な課題でした。
こうした中で、情報収集や事前準備の精度を高め、コミュニケーションの質を向上させる手段が求められていました。
生成AI活用の効果
生成AIの活用により、同社は、社内外、業界内外、国内外のコミュニケーションと業務効率の両面で効果を上げています。
事前に生成AIで情報を整理し、自分の理解度に合わせた解説を得ることで、相手との情報格差を埋めた円滑なやり取りが可能になりました。
たとえ生成AIの回答が不完全でも、準備の努力は相手に伝わり、信頼感や好印象の構築につながっています。
さらに、社員同士が同じ情報基盤を持てるようになったことで、部署間や新しいメンバーとの連携が取りやすくなり、チームワークの構築にも寄与しました。情報の共通理解が進むことで、業務の方向性や判断のスピードも向上しています。
また、海外論文や広告審査の根拠資料など、従来8時間かかっていた調査がわずか10分で完了するなど、情報収集の時間を大幅に削減。
法律確認や企画立案など実務前の方針検討にも役立ち、業務の土台づくりがスピードアップしました。特に「ディープリサーチ」機能は、新しい発想や別視点からの検討を促すきっかけとなっています。
今後の展望
今後は、生成AIをより多くの社員に活用してもらい、社内外のコミュニケーションをさらに円滑にすることを目指します。
情報格差を埋めたやり取りが可能になれば、部署間や取引先との連携が強化され、チームワークの向上につながります。
また、生成AIを使う過程で、自らの質問や情報整理の不足に気づくことは、人との会話においても有益であり、自分を客観視できるツールとしての価値も感じています。
同社では、生成AIを「相棒」のように身近な存在として使いこなし、好奇心を起点に新たな発想や言語化の力を高めることを目指しています。
最終的には、お客様が商品を手に取ったときに「ワクワクする」「使ってよかった」と感じてもらえる体験を創出し、業務効率化とコミュニケーション品質向上という二軸での活用を進めていく方針です。