生成AI利用頻度が「週0回から毎日」へ 住宅メーカーが半年で成し遂げた、組織のリテラシー革命
株式会社ノーブルホーム 様
導入前の課題
- 一部の社員が独自にツールを使う「シャドウAI」の状態にあり、全社的な活用方針がないため、使いこなす層と全く触れない層の「AI格差」が生まれていた
- Excelでの数値集計やデータ転記、ネットでの情報収集といった事務作業が手動で行われており、業務負担が特定の担当者に集中していた
- 表記ゆれ(入力ミスや名称の揺らぎ)を含む異なるデータベースの統合など、機械的な処理が難しいデータ照合に多大な工数を要していた
導入後の効果
- 研修を通じてCopilotを正式承認。OSに統合された使いやすい環境により、全社員の心理的・技術的ハードルが解消され、組織全体の活用が進んだ
- プロンプトの「型」を習得したことで、Excel関数作成や情報収集が迅速化。検索からAIへの問いかけにシフトし、業務スピードが大幅に向上した
- AIの推論能力を活用し、従来は目視で行っていた表記ゆれのあるデータ統合も自動化。難易度の高いデータ処理における工数削減に成功した
目次
会社紹介
株式会社ノーブルホームは、茨城県を拠点に栃木県・千葉県へと商圏を広げる、北関東エリアの住宅メーカーです。「北関東No.1」を目標に掲げ、累計1万8,000棟以上の実績を誇ります。
強みは「性能・デザイン・コストパフォーマンス」の3軸。専任コーディネーターが二人三脚で伴走するフルサポートのデザイン提案に加え、将来のメンテナンス性やランニングコストまで見据えた「未来まで安心が続く住まい」を提供しています。500名を超える従業員が一丸となり、家を建ててから始まる数十年先のお客様の暮らしに誠実に向き合い続けています。
生成AI導入前の課題感
北関東の住宅市場を牽引する株式会社ノーブルホームにおいて、デジタル変革は避けて通れないテーマでした。しかし、AI活用に関しては、一部の感度の高い社員が独学で利用する一方で、全く触れたことがない社員も多いという、深刻な「社内格差」が生じていました。
会社としての正式な導入指針がなかったため、いわゆる「シャドウAI」として個別に利用されるに留まっており、組織としてのナレッジ共有やセキュリティ管理の面でも課題を抱えていたのです。現場では、システムから数字を拾って転記する作業や、インターネットでの断片的な調べ物に多くの時間が割かれており、組織全体のスピード感を底上げするための「共通基盤」が求められていました。
生成AI導入研修後の効果
研修の導入と、社内で標準利用されているMicrosoft 365環境における「Copilot」の承認は、組織に劇的な変化をもたらしました。OSに統合され、使い慣れたツールから即座に呼び出せる利便性が、これまでAIに触れてこなかった層の「使い始める際の心理的・技術的なハードル」を取り払ったのです。
具体的な実務では、プロンプトに「役割(何々のプロとして)」を与える手法を学んだことで、回答の精度が飛躍的に向上しました。例えば、Excelの関数作成やマクロの修正において、以前はインターネットで調べて自分のフォーマットに当てはめる作業に苦労していましたが、今ではAIに条件を伝えるだけで即座に解決策が得られるようになっています。
特に効果を発揮しているのが、複雑なデータの統合です。異なるデータベースから情報を集める際、人間が目視で確認していた表記ゆれ(名称のわずかな違いなど)も、AIが高い推論能力で補正して集計してくれます。研修前はAI利用が「週に0回」だった社員が「毎日使う」ようになるなど、AIが当たり前の業務パートナーとして定着しました。
今後の展望
今後は、社内に蓄積された膨大な「情報の資産」をAIに学習(RAG活用)させることで、さらなる付加価値の向上を目指します。具体的には、ベテラン営業が持つ競合対策のノウハウや土地情報をAIに統合。入社したての社員であっても、AIを通じて最適な営業トークや差別化のポイントを瞬時に引き出せる環境を整え、組織全体の底上げを図っていきます。
こうした取り組みの真の目的は、単なる「時短」ではありません。事務作業をAIに置き換えることで創出した時間を、住宅サービスの本質である「お客様と向き合う時間」へ投資し、提供する価値を最大化することにあります。
AIと人間が協働する、より質の高い顧客体験を提供し続ける住宅会社として、新たな時代の家づくりを力強く推進していきます。
