会社紹介

サンパークス株式会社は、埼玉県内に6店舗を展開する調剤薬局で、2025年に創業18年目を迎えます。在宅医療に特化した店舗も運営し、地域医療の一翼を担っており、提携関係にある「株式会社ハナ」や「有限会社アズビル」「有限会社サンシャイン21」などと協働しながら事業を展開しています。

従業員は55名で、比較的若い世代のスタッフが多く、なかでも男性薬剤師が多く在籍しているのが特徴です。各店舗では、パートスタッフを含めたチーム体制で、患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な服薬指導を実施し、在宅専門薬局では、医師の指示に基づき患者宅を訪問するなど、多様な医療ニーズに対応しています。

生成AI導入前の課題感

生成AI導入前は、社内にAIツールの知識が乏しく、「何ができるのか分からない」という不安が大きかったです。実際、登録手続きの煩雑さからChatGPTにすら触れたことがない社員も多く、導入効果のイメージが湧きにくい状況でした。特に、情報検索や資料探しに時間がかかる業務や、契約書チェックなど専門外の作業が属人化し、現場の負担になっていました。社長の提案でAI導入が始まりましたが、「調剤薬局で本当に使えるのか」という疑問も多く、社内全体が手探りでのスタートとなりました。

生成AI活用研修後の効果

生成AIの導入により、業務効率は大幅に向上しました。特に大きな変化があったのは契約書の確認作業で、これまで1時間以上かかっていた作業がわずか10分程度に短縮でき、文章の要約や誤字チェックも自動化され、事務的な作業の負担が軽減されました。また、育休や有休に関する行政資料をAIに取り込むことで、必要な情報を瞬時に検索・出力できる体制が整いました。

さらに、NotebookLMを活用し、PDFや社内資料を一元管理しています。チャット形式で検索・要約が可能になり、従来のフォルダ管理よりも効率的に情報にアクセスできるようになりました。

他には、生成AIは社内レクリエーションでも活用できます。たとえばイベントでは、ミニゲームの企画や景品抽選の台本作成にAIを活用して、台本作成が10分から1分に短縮され、イベント準備の負担も軽減されました。

今後の展望

今後は、既存のチャットボットとNotebookLMに蓄積する資料を増やし、検索性と実用性のさらなる向上を図ります。

現在、一部店舗ではスタッフが自発的にAIツールの活用を始めており、この動きを全社に広げることが重要ですので、生成AIを活用しているスタッフの具体的な事例を可視化し、店舗間で共有することで、社内全体のAIリテラシーと活用レベルの底上げを図ります。

最終的には、全従業員が「困ったときにAIに聞いてみる」という文化を醸成し、調剤薬局の業務における継続的な改善サイクルを確立していく方針です。